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林田力 記事一覧

林田力「環境問題と東西の思想の違う点」PJニュース2010年3月17日
林田力「労働組合の政治活動について考える」PJニュース2010年3月18日
林田力「「科学的」論争の落とし穴」PJニュース2010年3月19日
林田力「ネット選挙運動は資力ある候補者に有利か」PJニュース2010年3月20日
林田力「投票率向上は「選挙運動自由化」で」PJニュース2010年3月21日
林田力「共産党と社民党の大きな溝」PJニュース2010年3月22日
林田力「Web 2.0時代の告発者はインターネットの遊牧民を目指せ」PJニュース2010年3月22日
林田力「成果主義は何故嫌われるのか」PJニュース2010年3月24日
林田力「トヨタ自動車への高額制裁金は米国社会の健全性の証」PJニュース2010年4月7日
林田力「徳之島への普天間基地移設案は「琉球植民地主義」」PJニュース2010年4月13日
林田力「韓国誌がトヨタ自動車大規模リコール問題を紹介」PJニュース2010年4月21日
林田力「ベーシック・インカムの可能性」PJニュース2010年4月22日
林田力「鳩山政権への姿勢に見る左派市民の成熟」PJニュース2010年5月1日
林田力「迷走する「普天間問題」における陰謀論の効用」PJニュース2010年5月2日
林田力「下落局面での現物株式投資では擬似信用売り」PJニュース2010年5月10日
林田力「鳩山首相の米海兵隊抑止力論の意味」PJニュース2010年5月13日
林田力「市民メディアにコメント欄は不必要」PJニュース2010年5月14日
林田力「東京都議会が東京五輪招致失敗検証で参考人招致」PJニュース2010年5月15日
林田力「東アジア歴史・人権・平和宣言と行動計画が作成中」PJニュース2010年5月17日
林田力「マクドナルドでチキンタツタ復活」PJニュース2010年5月22日
林田力「日本郵政ガバナンス問題調査専門委員会報告書公表」PJニュース2010年5月24日
林田力「天安沈没事件調査報告を市民団体が批判=韓国」PJニュース2010年5月25日
林田力「平等主義教育で人間らしく優しい社会に」PJニュース2010年5月26日
林田力「小室哲哉の浮き沈みと格差社会」PJニュース2010年5月27日
林田力「シングルイシューの重要性」PJニュース2010年5月28日
林田力「広島のオリンピック招致は被爆地を汚す」PJニュース2010年5月29日
林田力「宇宙開発の徹底的な事業仕分けを」PJニュース2010年5月30日
林田力「政治家のブレを許さない日本政治の一歩成熟」PJニュース2010年6月4日
林田力「民主党への逆風を活かせない谷垣自民党」PJニュース2010年6月9日
林田力「多極化を先取りした鳩山友愛外交と東アジア共同体」PJニュース2010年6月11日
林田力「沖縄経済自立のための米軍基地反対」PJニュース2010年6月16日
林田力「米国の戦略ゲームから戦争観の相違を発見」PJニュース2010年6月18日
林田力「イスラエル批判の高まりとガザ封鎖緩和」PJニュース2010年6月21日
林田力「『ザ・コーヴ』『靖国』上映妨害は表現の自由の侵害(上)」PJニュース2010年6月21日
林田力「『ザ・コーヴ』『靖国』上映妨害は表現の自由の侵害(中)」PJニュース2010年6月22日
林田力「日本政府は月探査よりも月協定の批准を」PJニュース2010年6月22日
林田力「『ザ・コーヴ』『靖国』上映妨害は表現の自由の侵害(下) 」PJニュース2010年6月23日
林田力「『ザ・コーヴ』『靖国』と『プライド』抗議の相違」PJニュース2010年6月24日
林田力「東陽一丁目町会が町会会館建設へ=東京・江東(上)」PJニュース2010年6月25日
林田力「東陽一丁目町会が町会会館建設へ=東京・江東(下)」PJニュース2010年6月26日
林田力「日本社会の非歴史性が問題だ」PJニュース2010年6月26日
林田力「スーパーFMW新木場興行の迫力(上)」PJニュース2010年6月29日
林田力「スーパーFMW新木場興行の迫力(下)」PJニュース2010年6月30日

林田力「「公設サーバ」はネット選挙の弊害を解消するか」PJニュース2010年7月9日
林田力「国内旅行で新幹線と飛行機の乗り比べ」PJニュース2010年7月10日
林田力「空気が読めない(KY)の真意」PJニュース2010年7月18日
林田力「テロと戦うサスペンス『BLOODY MONDAY 第8巻』」JanJanBlog 2010年7月26日
http://www.janjanblog.com/archives/10376
林田力「大ブームとなったビックリマンの思い出」PJニュース2010年7月26日
林田力「『機動戦士ガンダム THE ORIGIN第17巻』テレビ放送時との時代の相違」JanJanBlog 2010年7月28日
http://www.janjanblog.com/archives/10512
林田力「米国のトップダウン『ジパング 第37巻』」JanJanBlog 2010年7月29日
http://www.janjanblog.com/archives/10603
林田力「デザインパターンのバイブル的存在GoF本」JanJanBlog 2010年7月30日
http://www.janjanblog.com/archives/10672
林田力「『FAIRY TAIL 第1巻』魔法ファンタジー」JanJanBlog 2010年7月31日
http://www.janjanblog.com/archives/10771
林田力「『BLOODY MONDAY Season 2 絶望ノ匣』」JanJanBlog 2010年8月2日
http://www.janjanblog.com/archives/10908
林田力「反自民政党の共闘に向けて」PJニュース2010年8月2日
林田力「小選挙区制と二大政党制への批判集会」JanJanBlog 2010年8月3日
http://www.janjanblog.com/archives/10930
林田力「幻覚のドンデン返し『REBORN!第22巻』」JanJanBlog 2010年8月4日
http://www.janjanblog.com/archives/10969
林田力「議員定数削減は日本社会の非歴史性を悪用」PJニュース2010年8月4日
林田力「「2ちゃんねる」で軽装富士登山オフ」リアルライブ2010年8月4日
http://npn.co.jp/article/detail/06032674/
http://news.livedoor.com/article/detail/4926343/
林田力「ツイッターで酔っ払いに絡まれたダルビッシュ」リアルライブ2010年8月5日
http://npn.co.jp/article/detail/53330546/
林田力「『こちら葛飾区亀有公園前派出所160巻』工場の描写に感服」JanJanBlog 2010年8月5日
http://www.janjanblog.com/archives/11156
林田力「一瞬一瞬の心理描写が深い『HUNTER×HUNTER 第26巻』」JanJanBlog 2010年8月6日
http://www.janjanblog.com/archives/11193
林田力「Amazonで1円中古本が消滅か」リアルライブ2010年8月6日
http://npn.co.jp/article/detail/24802894/
林田力「家族愛がテーマ『エンジェル・ハート 第27巻』」JanJanBlog 2010年8月7日
http://www.janjanblog.com/archives/11392
林田力「名誉毀損訴訟で回答付き尋問事項書」リアルライブ2010年8月7日
http://npn.co.jp/article/detail/81176996/
http://news.livedoor.com/article/detail/4932824/
林田力「KWA慈眼寺チャリティプロレス開催」JanJanBlog 2010年8月8日
http://www.janjanblog.com/archives/11588
林田力「敵をも感化させる主人公『蒼天の拳 第19巻』」JanJanBlog 2010年8月9日
http://www.janjanblog.com/archives/11795
林田力「『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』韓国の度量と日本の狭量」JanJanBlog 2010年8月10日
http://www.janjanblog.com/archives/11978
林田力「市民メディアはコメント欄否定の先にある」PJニュース2010年8月10日
http://www.pjnews.net/news/794/20100809_5
林田力「吉原炎上編に突入『銀魂 第25巻』」JanJanBlog 2010年8月11日
http://www.janjanblog.com/archives/12103
林田力「『銀魂』第35巻で「かぶき町四天王編」が完結」リアルライブ2010年8月13日
http://news.livedoor.com/article/detail/4944486/
http://npn.co.jp/article/detail/91986890/
林田力「『NARUTO第43巻』対立と愛憎の筋運びの巧みさ」JanJanBlog 2010年8月14日
http://www.janjanblog.com/archives/12278
林田力「お寺でチャリティ学生プロレス」リアルライブ2010年8月14日
http://npn.co.jp/article/detail/18475440/
http://news.livedoor.com/article/detail/4946047/
林田力「スーパーFMW電流爆破20周年記念興行」JanJanBlog 2010年8月16日
http://www.janjanblog.com/archives/12426
林田力「KWA慈眼寺チャリティ学生プロレス開催(上)」PJニュース2010年8月16日
http://www.pjnews.net/news/794/20100814_3
林田力「KWA慈眼寺チャリティ学生プロレス開催(下)」PJニュース2010年8月17日
林田力「カルト脱会カウンセラーの本音」リアルライブ2010年8月19日
http://npn.co.jp/article/detail/91567143/
http://news.livedoor.com/article/detail/4955262/
林田力「『鋼の錬金術師』第26巻に見るハガレンの魅力」リアルライブ2010年8月20日
http://npn.co.jp/article/detail/13714553/
林田力「スーパーFMW電流爆破20周年記念興行試合結果速報」JanJanBlog 2010年8月20日
http://www.janjanblog.com/archives/12737
林田力「主権回復を目指す会が在特会を批判」PJニュース2010年8月21日
http://www.pjnews.net/news/794/20100820_2
林田力「13歳の米国人少女が書いた小説『レガシーI』」リアルライブ2010年8月21日
http://npn.co.jp/article/detail/30508206/
林田力「スーパーFMWの魅力(1)「場外乱闘の迫力」」リアルライブ2010年8月27日
http://npn.co.jp/article/detail/84741449/
林田力「スーパーFMWの魅力(2)「お笑いプロレスの新境地」」リアルライブ2010年8月28日
http://npn.co.jp/article/detail/27201553/
林田力「スーパーFMWの魅力(3)「外国人選手の活躍」」リアルライブ2010年8月30日
http://npn.co.jp/article/detail/11920419/
林田力「スーパーFMWの魅力(4)「新旧FMW女子プロ対決」」リアルライブ2010年8月31日
http://npn.co.jp/article/detail/76346367/
林田力「キム・ヨナのコーチ決別騒動と浅田真央」リアルライブ2010年8月31日
http://npn.co.jp/article/detail/33661303/
林田力「大河ドラマ『龍馬伝』あっさり過ぎた薩長同盟」リアルライブ2010年8月31日
http://npn.co.jp/article/detail/19764067/
林田力「韓国併合首相談話に謝り損を考える愚(上)」PJニュース2010年9月1日
http://www.pjnews.net/news/794/20100831_3
林田力「韓国併合首相談話に謝り損を考える愚(下)」PJニュース2010年9月2日
林田力「草の根革新派市民の対立軸」PJニュース2010年9月3日
林田力「炭火焼きチキンサンドが3色ごまだれで再登場」JanJanBlog 2010年9月4日
http://www.janjanblog.com/archives/14184
林田力「お騒がせ首長は改革者か暴君か」PJニュース2010年9月7日
http://www.pjnews.net/news/794/20100907_2
林田力「「四つ葉のクローバー」にも不満な高齢者」リアルライブ2010年9月8日
http://npn.co.jp/article/detail/51716915/

hayariki.netドラマあらすじ

フジテレビ『謎解きはディナーのあとで』第1話2011年10月18日

大財閥『宝生グループ』を束ねる宝生家に、一人の男がやって来た。男の名は影山(櫻井翔)。影山は長年、宝生家の一人娘・麗子(北川景子)に仕えた唐沢(伊東四朗)の後任の執事となる。
その頃、麗子は事件現場にいた。麗子は身分を隠し、国立署の刑事として働いている。麗子の上司、風祭京一郎警部(椎名桔平)は現場に燃費の悪そうな高級車で乗りつけ、、場違いな高級スーツを着こなす目立ちたがり屋。麗子と違い、自分が風祭モータースの御曹司であることを隠さない。むしろ金持ちであることをひけらかす。風祭は麗子の本当の素性は知らない。
事件の被害者は吉本瞳(木南晴夏)という派遣社員。コーポの自室で首を絞められて殺害されたようだが、麗子は部屋の中でブーツを履いたまま亡くなっていた被害者に違和感を覚える。麗子に先んじるように、風祭は同じ疑問を述べ始めた。容疑者像まで一気にまくしたてる風祭だが、その推理は稚拙なもの。麗子が別の見解を述べるとすぐに乗っかり、あたかも自分が考えたことのようにつなぐ風祭。そのような厚顔無恥の風祭が麗子は不快で仕方がない。
捜査を終えて風祭と別れた麗子はイライラを石ころにぶつけてキックし、高級リムジンにあたってしまった。すると降りてきた男が、修理代を尋ねる麗子に概算価格を答える。男は「お嬢様」と麗子に頭を下げた。男は執事の影山で、麗子を迎えに来た。主題歌は嵐の『迷宮ラブソング』。

【林田力のテレビドラマ見聞録】

『南極大陸』への当てつけにも聞こえる『家政婦のミタ』の台詞

日本テレビ系水曜ドラマ『家政婦のミタ』が、10月26日に第3話「母を殺した父の正体を暴いて」を放送した。ミステリアスな家政婦という組み合わせが話題となり、今クールの視聴率競争のダークホースとなった『家政婦のミタ』。今回はドラマ競争の大本命『南極大陸』への当てつけになるようなセリフも飛び出した。

家政婦・三田灯(松嶋菜々子)の派遣先の阿須田家の主・恵一(長谷川博己)は情けない夫・父親であった。恵一は勤務先のハウスメーカーの同僚・風間美枝(野波麻帆)と不倫関係にあり、妻の凪子(大家由祐子)に離婚を迫ったことが妻の自殺の原因であった。これだけでも最低であるが、恵一は最初から結婚したくなかったと自白する。

言い訳ばかりで逃げてばかりの恵一に腹を立てた長女の結(忽那汐里)は三田に恵一の勤務先で不倫の事実を暴露させる。子ども達に追及されても恵一は正面から向き合わず、「もう疲れた」と投げ出してしまう。

長男の翔(中川大志)からは「偉そうに他人の家なんか作ってるんじゃないよ」と言われる。このセリフは家族と向き合わなかった仕事人間への痛烈な非難である。これは恵一だけでなく、戦後日本の主流であった仕事人間全てに向けられる非難である。

同じクールのTBS系日曜劇場『南極大陸』では南極観測という困難なプロジェクトに取り組んだ熱い男達のドラマである。南極観測という国家的プロジェクトに直接関係しない子どもたちまでが夢を見て、登場人物皆が一丸になって取り組み、応援する。主題歌は中島みゆきが担当しており、同じく中島みゆきが主題歌を担当したNHKのドキュメンタリー『プロジェクトX?挑戦者たち?』を彷彿させる。

『南極大陸』も『プロジェクトX』も感動的であるが、その影には家族関係や地域コミュニティーなど仕事優先の犠牲にされたものも多かった。現代日本の問題は高度成長期的なモーレツ主義に起因するものも少なくない。その意味では『南極大陸』や『プロジェクトX』で郷愁に浸るだけでは非生産的である。父親失格の恵一に「偉そうに他人の家なんか作ってるんじゃない」と言う翔の台詞は登場人物皆が南極観測優先で盛り上がる『南極大陸』への当てつけにもなる。

TBS開局60周年記念番組を銘打った『南極大陸』は主演の木村拓哉を始めとする豪華キャストに豪華セットと今クールで最も注目度の高いドラマの一つである。これに対して松嶋菜々子の2年ぶりの連ドラ主演となった『家政婦のミタ』は相対的に低予算ながら高視聴率というコストパフォーマンスの高さで、『南極大陸』と対比される。その『家政婦のミタ』で『南極大陸』的な感動に水を差す台詞が登場したことは興味深い。仕事優先の戦後日本的価値観に替わる価値を打ち出せるか注目である。(林田力)

『専業主婦探偵 私はシャドウ』

『家政婦のミタ』の情けない夫に対し、TBS系金曜ドラマ『専業主婦探偵 私はシャドウ』では「美しすぎる夫」が登場する。これは粕谷紀子の漫画『私はシャドウ』を原作としたドラマである。

専業主婦の浅葱芹菜(深田恭子)は夫の浅葱武文(藤木直人)にベタ惚れで、「ふみクンのために生きたい、ふみクンの影でいたい」と言うほどであった。しかし、武文からは気持ち悪いと突き放される。ひょんなことから私立探偵・陣内春樹(桐谷健太)の探偵見習となった芹菜は、武文の心を取り戻すために奮闘する。10月28日放送の第2話では武文の上司・新山千早・IR部部長(石田ゆり子)の魔の手から武文を守ろうとする。

頭の中は武文のことでいっぱいの芹菜は、「マリー・アントワネットの生まれ変わり」などの発言で浮世離れしたイメージのある深田恭子の適役である。今回も陣内に「メイクして」と言い放ち、「何様だ」と歯ぎしりさせるなど天然お嬢様ぶりを発揮している。

一方で深田の不思議キャラは『富豪刑事』のようにゴージャスさと結びついていたが、芹菜は夫の影にすらなれない地味な存在である。運動音痴かつ機械音痴で、武文との不倫を目論む千早を目の前にして何も言えない弱気な存在である。そのために芹菜のウザさも嫌味にならず、むしろ応援したくなる。

その芹菜が愛してやまない武文は芹菜に冷たく、この点でも芹菜に感情移入したくなる。武文を演じる藤木直人は前々クールの月9ドラマ『幸せになろうよ』でヒロインをもてあそぶ悪い男として登場したものの、中盤では妻に捨てられるというカッコ悪い役であった。

『専業主婦探偵』でも千早からのアプローチにまんざらでもなさそうな様子である。しかし、千早への接近も昔の上司で芹菜の父・藤元泰介(小日向文世)と関係する思惑があっての言動と描かれる。ここではカッコいい藤木直人が期待できそうである。(林田力)

『塚原卜伝』第2話「御前試合」

NHK BS時代劇『塚原卜伝』は2011年10月9日に第2話「御前試合」を放送した。塚原新右衛門(堺雅人)は左門(平岳大)と共に上洛する。管領代・大内義興(吉見一豊)の家老・平賀丹後守(風間杜夫)の娘・鹿乃(京野ことみ)を助けた縁で新右衛門は大内家の食客となる。そして将軍・足利義伊(本田博太郎)の御前試合で、大内の政敵である管領・細川高国(安田顕)が抱える海内無双の剣士・大野秀孝(鈴木豊)と対決することになった。

『塚原卜伝』では新右衛門の強さは圧倒的である。強敵が障害になるというよりも、自分の中で作った壁の克服という自分との戦いになっている。これは日本で最もメジャーな剣豪である宮本武蔵とは対照的である。小説などで人口に膾炙している武蔵と比べた武蔵には吉岡一門や佐々木小次郎などの強敵が存在し、彼らの胸を借りて成長した面がある。『塚原卜伝』にもドラマを彩る強敵が現れるのか注目である。(林田力)

『らんま1/2』が新垣結衣主演で実写ドラマ化

高橋留美子の人気漫画『らんま1/2』が新垣結衣主演で実写化される。12月に日本テレビ系「金曜スーパープライム」枠のスペシャルドラマとして放送される。実写化が難しい往年の人気漫画のドラマ化に原作ファンの期待と不安が交錯する。
『らんま1/2』は1987年から96年まで『週刊少年サンデー』に連載され、アニメ化もされた。水をかぶると女性になってしまう高校生格闘家・早乙女乱馬を主人公とするドタバタ劇あり、格闘あり、恋愛あり、学園生活ありの盛りだくさんの漫画である。常人離れした格闘や、水をかぶることで異性やパンダやブタ、アヒルになるという超自然的現象実写化には課題がある作品でもある。日本テレビは実写化困難と見られた『怪物くん』もドラマ化しており、原作ファンをうならせる手腕への期待は大きい。
水をかぶると女性になる乱馬は賀来賢人(男性時)と夏菜(女性時)が演じる。『らんま1/2』は女性になった乱馬が無自覚に見せる健康的な色気ショットが満載である。この実写化は難しいものの、映画『GANTZ』で全裸での撮影をした夏菜の体を張った演技に注目である。
乱馬の許嫁の天道あかね役が新垣結衣で、ドラマでは天道あかねを主人公としたオリジナルストーリーになっている。『らんま1/2』が大好きと語る新垣は大いに乗り気であるが、あかねの男勝りの格闘少女と新垣の美少女イメージにはギャップがある。
あかねは乱馬からは「ずん胴」「色気がない」と言われ、料理や裁縫が下手という女性的魅力に欠ける設定である。キャストが新垣では、「ずん胴」「色気がない」と言われても全く説得力がなくなってしまう。他方で、あかねは九能帯刀や響良牙からは惚れられ、主人公の乱馬とも相思相愛のツンデレ関係にあるモテキャラである。連続ドラマ初主演となったフジテレビの月9ドラマ『全開ガール』で私生活では赤ジャージ着用という「イケてない」女性を演じた新垣の新たな一面に着目したい。
この若葉は外面では「イケてる」女性を目指し、自らの高収入と金持ちとの結婚を望んでいた。このキャラクターの固まらなさが『全開ガール』の視聴率低迷の一因であった。これに対して長期連載漫画の『らんま1/2』ではキャラクターは固まっており、『全開ガール』で一歩踏み出した新垣がラブコメを徹底することで、新境地を開く可能性がある。
水をかぶるとパンダになる乱馬の父・玄馬には古田新太。着ぐるみなしで顔に特殊メイクをするだけでパンダとして通用しそうな好キャストである。
あかねの片思いの相手の小乃東風には谷原章介。谷原はNHK BS時代劇『テンペスト』で主人公の一途な思いを寄せる好青年を演じた。ところが、小乃東風は好きな人の前では言動がおかしくなってしまう人物である。爽やかな谷原のイメージをどこまで崩せるか注目である。
驚きの配役は天道家の長女・かすみ役の長谷川京子である。天童家では母親が他界しているため、かすみが母親的存在であるが、19歳である。30代の長谷川京子では年齢的なギャップが大きい。同じ高橋留美子作品『めぞん一刻』も実写ドラマでは当初22歳の音無響子を放送時30歳の伊東美咲が演じていた。高橋作品の大人びた女性には同年代の女優では演じきれない奥深さがある。(林田力)

2013年大河ドラマ『八重の桜』の好テーマと不安

2013年のNHK大河ドラマが新島八重を主人公とした『八重の桜』に決まった。新島八重は幕末から近代を生きた会津若松出身の女性である。戊辰戦争の会津若松籠城戦では自らスペンサー銃を持って戦い、「幕末のジャンヌ・ダルク」とも称された。このような女性を主人公とすることは画期的であるが、不安もある。
史実の新島八重は男子に交じって米俵を担げるような体格の持ち主であり、主演の主演は綾瀬はるかのイメージとはギャップがある。しかし、テレビドラマ『JIN-仁-』の橘咲で演じた意思の強さや先進技術への知的好奇心は新島八重の内面に適合している。
『八重の桜』が大河ドラマに選ばれた背景には東日本大震災がある。甚大な被害を受けた東北を勇気づけるために会津出身者が選ばれた。しかし、開明的な佐幕派の再評価という流れにも沿ったものである。「歴史は勝者が作る」との言葉通り、伝統的な幕末史は薩長が官軍で、幕府が賊軍という視点で書かれてきた。その反動から白虎隊なども取り上げられたが、それは判官贔屓的な心情からで、佐幕派を評価したものとは限らなかった。
佐幕派を評価するものも新選組に代表されるように武士道精神という過去の美徳に依拠する傾向があった。ここでは佐幕派は悪の汚名を免れるが、進歩的な薩長と時代遅れの佐幕派という二元論は拡大再生産されてしまう。しかし、佐幕派にも開明派はいた。むしろ攘夷から転向した尊皇派以上に骨太と言ってもよい。その歴史に埋もれた開明的佐幕派に近時は光が当たりつつある。
たとえば2010年出版の佐藤賢一『新徴組』はいち早く近代的軍制を整え、戊辰戦争でも官軍を撃破した庄内藩を描く。同じく2010年出版の藤本ひとみ『幕末銃姫伝 京の風 会津の花』は西洋式砲術を身に付けた山本八重(後の新島八重)と兄の覚馬が主人公である。漫画でもロシア留学経験のある開明的な旗本を主人公に戊辰戦争を描く、かわぐちかいじ『兵馬の旗』が2月から連載を開始した。この点で東日本大震災がなくても新島八重を大河ドラマの主人公とすることは好選択である。
しかし、開明的な佐幕派を描く上で避けて通れないものがある。守旧派の救いがたいほどの無能と事なかれ主義である。開明的な佐幕派にとって障害は薩長以上に自陣営内の頑迷な守旧派であった。実際、『新徴組』では将軍の直臣であることを鼻にかける旗本に泣かされる。『幕末銃姫伝』では槍や刀を信奉する守旧派が会津藩の主流に位置し、八重や覚馬の砲術は十分な活躍の機会を得られなかった。佐幕派として命を張ることがバカらしくはるほどの状況である。
これは東日本大震災や福島第一原発事故における政府の後手後手の対応に重なる。政府は無能であったが、被災地の個々の国民の努力と忍耐で最悪の事態だけは回避できているという状況は不幸である。綾瀬はるかは『仁』で不合理な運命にも耐え忍ぶ意思の強さを見せた。しかし、権力者の無策を棚に上げて、個々人のレベルで努力することを是とするようなメッセージが大河ドラマに込められることにならないか心配である。
(林田力)

『相棒シーズン10』過去が明かされた神戸尊の去就に注目

満を持して登場した人気ドラマシリーズのテレビ朝日系『相棒シーズン10』が19日に初回2時間スペシャル「贖罪」で放送を開始した。『相棒』は文字通り相棒となった警視庁特命係の二人の活躍を描く刑事ドラマであるが、シリーズ途中で相棒が交代した進化するシリーズ物である。
『相棒』は警視庁の窓際部署「特命係」のキャリア警部・杉下右京(水谷豊)が天才的頭脳で推理し、相棒と一緒に難事件を解決するドラマである。2000年の放送開始以来、一貫して相棒を務めてきた巡査部長・亀山薫(寺脇康文)が「シーズン7」で辞職し、代わりに警部補・神戸尊(及川光博)が警察庁上層部の密命を受けて特命係に配属された。
新相棒の神戸尊(及川光博)に対しては最初の相棒である亀山薫(寺脇康文)の方が良かったという批判が当然のことながら寄せられる。この種の批判は人気シリーズ物の設定変更の宿命であるが、『相棒』の神戸はスパイ的な役回りであったために尚更であった。シーズン9では相棒ぶりが板についてきたものの、シーズン10の初回では神戸の今後に不安が残る結末になった。
『相棒』の大きな魅力は社会性である。初回スペシャルでは布川事件の無罪判決で改めて注目された冤罪をテーマとしたが、切り口は異色である。冤罪では人生を破壊された冤罪被害者の苦しみがクローズアップされる。しかし、『相棒』初回では冤罪被害者が早々に退場してしまう。代わりに真実を隠蔽しようとする刑事や検事、裁判官、真犯人の法を悪用した悪辣さが前面に出る。ドラマでは冤罪被害者の無念は忘れ去られた形で展開する。
警察の発表を鵜呑みにする傾向が強く、まだまだ冤罪被害への理解が乏しい日本社会では冤罪被害者に厳しいシナリオである。しかも、ドラマでは冤罪被害者も疑われて当然の行動をしていたと描かれており、「本人に落ち度があるから冤罪被害に遭う」的な冤罪被害者へのステレオタイプな偏見を助長しかねない。
この冤罪被害者への冷たさは前クールのフジテレビ系ドラマ『チーム・バチスタ3 アリアドネの弾丸』にも共通する。『アリアドネの弾丸』では冤罪被害者本人や支援団体の代表、代理人弁護士が真犯人候補として演出された。『相棒』や『アリアドネの弾丸』という娯楽性と社会性を両立させた好シリーズで、冤罪被害者に冷たいシナリオが共通することは興味深い。冤罪が次々と明らかになる現実に対する反動か、冤罪被害が広く受け入れられつつあることの裏返しか注目に値する。
『相棒』初回は冤罪被害者の無念を置き忘れて進行したものの、最後の最後で登場する。また、神戸と大河内春樹(神保悟志)の会話が捜査の出発点になり、ラストも二人の会話で締めるなど冒頭とラストが対称関係にあり、ストーリーが練り込まれている。
そして神戸の過去の犯罪が明らかになるというサプライズも用意されている。冤罪で非難されるべきは予断や勇み足によって無実の人の人生を破壊した警察であるが、刑事ドラマでは正義の刑事が悪い刑事を糾弾するという展開に陥りやすい。その点で警察官の神戸が自分の犯した罪への痛恨と反省でまとめた『相棒』初回は、冤罪を扱う刑事ドラマとして秀逸である。
これは単発ドラマとしては見事な筋運びになるが、連続ドラマとしては不安要素である。神戸の犯罪が明らかになったことで、正義を語る刑事ドラマの主人公として相応しいかという問題が生じる。神戸は不都合な過去を水に流す無反省なキャラではないが、それでも次回から何事もなかったように正義を語るならば白々しくなる。
杉下右京は罪を免れた真犯人に対しては、収監される以上の地獄を味あわせようとしている。その杉下が神戸の犯罪を「細かいことが気になってしまうのが、僕の悪い癖」で終わらせるならば、身内をかばう警察の悪い体質そのものになる。シーズン10は神戸の今後から目が離せない。
(林田力)

『マルモのおきて』スペシャルは癒し度がアップ

フジテレビ系ドラマ『マルモのおきて』スペシャル「薫と友樹、友だちの願いをかなえるためにカッパさがしの大冒険 マルモがいつか結婚して子どもができても、薫と友樹のことをずっと好きでいてね」が9日に放送された。愛らしい子役や動物に癒されるドラマであるが、スペシャル版は舞台となった山梨県のブドウ園の自然と、子役の増加、河童という超自然によって癒し度がアップした。

『マルモのおきて』は高木護(阿部サダヲ)と親友の幼い双子・笹倉薫(芦田愛菜)・友樹(鈴木福)、犬のムックの共同生活を描いたドラマである。『マルモのおきて』はテレビドラマの鉄板ネタである子どもと動物を前面に出すことで人気を博した。

護と薫、友樹、ムックは再び共に暮らすことになった。薫と友樹は夏休みを迎え、護は大学の後輩・大輔(林泰文)が経営する山梨のぶどう園に遊びに行く。そこには大輔の子供で、薫と友樹と同じ年頃の兄弟・翔太(矢部光祐)と菜々(清水詩音)もいた。ぶどう園を目の前にして、大はしゃぎの薫と友樹。護も二人の姿を見て喜ぶ。

しかし、彩(比嘉愛未)から、陽介(世良公則)が倒れたと連絡が入る。護はいてもたってもいられず、急きょ子供たちを山梨へ残して東京へ戻る。薫と友樹は不安がったものの、護から「離ればなれでも家族」というおきてを信じて、護なしでのお泊まりを決意する。東京へ戻った護と彩。自宅で一人だったムックは二人の関係を進めようとお節介を焼く。

山梨では翔太と菜々が東京からやってきた薫と友樹にイタズラを仕掛けるしかし、護が東京へ戻っても山梨でお泊まりをすることを決めた双子を見て、仲間になろうと声をかける。そして、4人は「ぶどう戦士パープルフォー」を結成。4人は子供らしく基地を作ったり、花火をしたり夏休みを堪能する。

翔太と菜々の両親は問題を抱えていた。大輔は子供たちのためを思って、子供が小さいあいだは自然に囲まれて、先祖代々引き継いできたぶどう園を家族で守る生活をさせてやりたいと考えていた。しかし、妻の理沙(白石美帆)は、お金のことも含め、進学や就職など様々な選択肢のある東京での子育てを希望していた。

ぶどう園を手伝っていた理沙であったが、最近ではぶどう園の経営もなかなかうまくいかず、以前働いていた出版社から仕事をもらってアルバイトを始めていた。最近では大輔との会話も少なくなり、家族との食事も別にとっていた。翔太と菜々も気付いており、寂しさを感じていた。

4人は、翔太と菜々の祖母・キミからこのあたりには昔からカッパがいて、願いを一つだけかなえてくれるという話を聞く。翔太と菜々の両親が仲良くなれるようにお願いをしに行くことを決意する。

スペシャル版では子役は護の大学の後輩の子どもの翔太(矢部光祐)と菜々(清水詩音)も加わり、パワフルになった。動物については人語を話すムックの不思議さは見慣れてしまったが、新たに河童の存在がアクセントになった。子どもの夢を大切にする大人の頑張りが微笑ましい。

ストーリーは別の家族(護の大学の後輩)の問題を中心としながら、マルモの家族の絆を強めるというドラマ本編の主題にも結び付く。それによって完結したドラマのスペシャル版が陥りがちな蛇足のイメージを回避している。しかも、護と畑中彩(比嘉愛未)の関係に余韻を残す結末になっており、さらなる作品も期待できる。(林田力)

『全開ガール』本当はネクラな新垣結衣が上昇志向の痛々しさを好演

フジテレビの月9ドラマ『全開ガール』が7月11日から放送を開始した。連続ドラマ初主演となる新垣結衣が、上昇志向の強い新米弁護士の痛々しさを好演した。
主人公の鮎川若葉(新垣)は貧しい家庭に生まれ、借金取りに追われる父親を見て育った若葉は金と法律のみを信奉するようになった。国際弁護士として成功して長者番付に載り、金持ちと結婚してプライベートジェット機で旅行するような生活を夢見ている。米国の法廷小説に登場する拝金弁護士の価値観を体現した存在である。
ところが就職早々に勤務先の外資系法律事務所が日本から撤退し、何とか国内の法律事務所に採用されたものの、命じられた仕事は事務所代表の桜川昇子(薬師丸ひろ子)の5歳の娘・日向(谷花音)のベビーシッターであった。育児に取り組む若葉は、金も将来性も乏しい山田草太(錦戸亮)らのイクメン(育児に熱心な父親)達と接することになる。
設定は陳腐であり、先が容易に予想できる展開である。男性を収入で格付けしていた若葉が人間味のあるイクメンと触れ合う中で価値観を変えていくという展開である。この分かりやすさは前々クール『大切なことはすべて君が教えてくれた』や前クール『幸せになろうよ』の反動になっている。『大切なこと』や『幸せになろうよ』では主人公が優柔不断な優しさなど非合理的な言動で視聴者をイライラさせた。
『大切なこと』や『幸せになろうよ』の主人公のキャラ設定が非合理的であった背景は、合理的な行動パターンが過去のドラマで出尽くしていた点にある。それ故にキャラ設定が分かりやすい『全開ガール』は退屈と批判される危険がある。『大切なこと』や『幸せになろうよ』には斜め上の展開を突っ込みながら観る楽しみがあったが、それは陳腐なドラマでは期待できない。
また、物語のサブテーマは仕事優先の母親に放置された日向の寂しさである。ここにも親の愛情に飢えた子どもという定番設定が存在する。『マルモのおきて』や『グッドライフ』で前クールを席巻した子役ブームが都会的な恋愛ドラマ枠の月9にも上陸した形である。
ありきたりな設定の救いとなる要素が若葉の存在である。若葉はタイトルの『全開ガール』が示すように全力投球する性格である。この性格は非人間的な合理主義とは必ずしも一致しない。合理的な人間は効率を重視し、無駄なことや無意味なことには努力を省くものである。もともとの若葉の設定も他のことを犠牲にして、ひたすら勉強のみしてきたというものだった。
ところが、第1話「キスから何も始まらない事証明してやる!」では、国際弁護士のキャリアにプラスにならず、嫌いな育児にも与えられた仕事への責任感から全力投球しようとする。この若葉は合理的というよりも不器用な努力家である。私生活では赤ジャージ着用の庶民派であり、上昇志向自体が外向けの仮面に見えて痛々しい。実際はネクラで大人しいという新垣結衣が若葉の二面性に説得力を与えている。ありがちな設定の中で新垣のユニークな存在感に注目である。(林田力)

『花ざかりの君たちへ』前田敦子がコミカルな俺女に

フジテレビ系列のドラマチック・サンデー枠で連続ドラマ『花ざかりの君たちへ〜イケメン☆パラダイス〜2011』が7月10日から放送を開始した。国民的アイドルAKB48の前田敦子が男子高校生に扮し、ボーイッシュでコミカルな俺女を演じている。
『花ざかりの君たちへ』は男子と偽って全寮制男子校の桜咲学園に転校した少女・芦屋瑞稀(前田)と個性豊かな男子高校生達の学園生活を描くラブコメである。中条比紗也の漫画が原作で、2007年に堀北真希主演でドラマ化された。相手役は小栗旬で、イケメンという言葉を普及させたドラマである。マンガ原作だけあってコミカルなキャラクター達によるマンガチックなバカ騒ぎが繰り広げられる。そのリメイク版が今回のドラマである。
主演の前田の男装ぶりが話題である。役作りのためにボブからショートに髪型を変えた前田はボーイッシュな点が逆に女性としての魅力を引き出した。男子高校生になりきっているというよりも、外見は文字通り男子高校生の格好をする女性に見えてしまう。
瑞稀が男子高校生として男子校に転校した目的は、怪我でハイジャンプをやめてしまった憧れの陸上選手・佐野泉(中村蒼)を立ち直らせることにあった。しかし、瑞稀には目的達成のために自分を偽って苦闘するという意識は薄い。むしろ男子高校生としての学園生活をエンジョイしようとしている。性格的には男子高校生と変わらない俺女が、自然に男子高校生に混じっている。
今回のドラマは設定の大半が2007年版ドラマと共通であり、2007年版との比較は避けられない宿命にある。2007年版を主演した堀北もボーイッシュな魅力を放っていたが、クールなイメージの強い堀北は美形の少年という趣もあった。それに比べると前田の瑞稀は情けないところも含めて感情が豊かで、瑞稀のドジな性格にマッチしている。
『花ざかりの君たちへ』は脇を固める個性的なイケメン達のバカ騒ぎも魅力の一つである。しかし、リメイク版ではキャラクター設定も踏襲されているために2007年版の視聴者にとってインパクトが欠けたものになってしまうことは否めない。それを補うほどのコミカルな演技を前田の瑞稀には期待したい。(林田力)

前時代的ヤンキーと今風女子高生の『ろくでなしBLUES』が放送開始

日本テレビ系連続ドラマ『ろくでなしBLUES』が7月6日から放送を開始した。喧嘩に明け暮れる不良高校生を描いた人気漫画のドラマ化であるが、昭和文化が色濃く残る原作に対して、ドラマでは女子高校生役の大政絢と北原里英に現代風の華があった。
『ろくでなしBLUES』は森田まさのりが1988年から1997年まで『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載したヤンキー漫画が原作である。演劇を通してEXILEのテーマを伝えるパフォーマンス集団「劇団EXILE」によって2010年に舞台化された。主演の前田太尊役の青柳翔を始め、舞台のメンバーがドラマのキャストになっている。
単行本の累計発行部数5000万部という往年の人気漫画の映像化ということで話題になったが、原作が連載された当時と現代では若者文化が大きく異なっている。現代では不良やヤンキーは廃れ、ダサいものと認識されている。代わってチーマーやギャル男が登場し、今では男性が草食化したと指摘されるようなった。
時代状況が変化した中で『ろくでなしBLUES』を古典として描くのか、現代化するかが注目されたが、ドラマでは登場人物紹介時に漫画のカットを挿入するなど原作を意識した演出になった。主演の青柳翔らの不良高校生は前時代的なヤンキー・ファッションで身を固めている。青柳はヒゲを生やしており、原作の前田太尊以上にバンカラな印象を与える。
もしドラマを現代化してイケメン・ホストのような不良高校生を登場させたならば原作ファンから猛反発を受けることになる。この点では原作ファンの反発を回避できるが、やはり現代の高校生とのギャップは残る。そのギャップを埋めた存在が、ヒロインの七瀬千秋(大政絢)と今井和美(北原里英)である。
雑誌モデル出身の大政絢や国民的アイドルグループに成長したAKB48の北原里英は文字通りにイマドキの女の子であり、ドラマでも現代的な女子高生を演じている。特に千秋はドラマでは太尊の暴力的傾向に抗議して蹴りを加えるなど、寡黙で純情な原作のキャラクターから離れている。
前時代的なヤンキーである男子高校生に対して、女子高校生だけが現代風である。登場人物は男子が圧倒的に多く、現代風の女子高生二人はドラマから浮いてしまう危険もある。この二人が前時代的なヤンキー作品に現代の視聴者を引き込む橋渡しになるのか注目である。(林田力)

月9なのに昼ドラ風『大切なことはすべて君が教えてくれた』第3話

フジテレビの月9ドラマ『大切なことはすべて君が教えてくれた』第3話「男の答え」が1月31日に放送された。私立明綾学園高等学校の教師・柏木修二(三浦春馬)は同僚教師の上村夏実(戸田恵梨香)という婚約者がいながら、生徒の佐伯ひかり(武井咲)と関係を持ってしまう。
ドラマの予告映像では、ひかりが「あなたたちの愛は本物ですか?」と問いかけており、相手を誘惑してカップルの幸福を破壊する存在という先入観を抱かせるものであった。これまでの放送でも、ひかりの小悪魔的な不気味さが強調されていた。
しかし、ひかりの悲しみや苦しみが今回の放送で明らかになり、ひかりにも感情移入しやすくなった。ひかりは、これまで自分を欠陥品と否定し、責め続けてきた。それが修二のナメクジの話を聞き、自分を肯定してくれる人に出会ったと感じる。しかも、夜の街で修二に偶然出会う。そこに純粋な少女が運命を感じてしまうことは自然である。
今回は第2話「女の闘い」に続く、第3話「男の答え」ということで、修二の毅然とした答えが示される。それを聞いた夏実は「修二はやっぱり修二だ。だから好きなんだよ。」と覚悟を決める。夏実の決意によって乗り越えられるかに思われたが、修二はひかりを探しに行ってしまう。
番組紹介には「教師という職業を舞台に、“試される愛”をスリリングに描きだす。」とある。次々と試練が降りかかる展開に視聴者は惹きつけるが、そもそも修二がハッキリしていれば泥沼に陥ることはなかった。一番の問題は修二の優柔不断である。カッコつけた優しさは周囲を傷つけることになる。タイトルは『大切なことはすべて君が教えてくれた』であるが、修二が何を学ぶのか、「君」が夏実なのか、ひかりなのか先が読めない。
次回は2月7日放送の第4話「暴露」である。秘密が暴露され、一層の修羅場になると予想される。月9なのに昼ドラのような展開に目が離せない。

『大切なことはすべて君が教えてくれた』第8話、生徒達の爽やかさ

フジテレビの月9ドラマ『大切なことはすべて君が教えてくれた』第8話「辞職」が、3月7日に放送された。月9なのに昼ドラのようなドロドロ展開が話題のドラマであるが、生徒達が爽やかな感動を与えてくれる。
戸田恵梨香と三浦春馬のダブル主演ドラマであるが、気持ちはあるのに変な理屈でくっつかない二人にイライラさせられる視聴者も多い。今回は周囲の期待に応えるだけだった優等生的な教師・柏木修二(三浦)が自分で考えて発言するという精神的成長が見られる大切なシーンであった。しかし、それまでの佐伯ひかり(武井咲)への言動の一貫性が欠け、感情移入し難い。上村夏実(戸田恵梨香)と別れてまで、ひかりを支えると言った割には、ひかりは何も救われていない。
むしろ、ひかりは事故死した姉と向かい合うための旅行を計画するなど、自分一人で乗り越えようとしている。まるで大切なことは他人から教えてもらうことではないというメッセージが込められているようである。実際、優柔不断な大人達と比べ、このドラマの生徒達は賢い。
ひかりの親友の園田望未(剛力彩芽)は「辛い時に、悲しい顔して何か変わった?私は笑ってきた。そしたら何とかなった。」と、ひかりを励ます。それを聞いた児玉賢太郎(中島健人)や平岡直輝(菅田将暉)ら同級生も元気を出す。
また、川本万里(石橋菜津美)は修二を軽蔑する母親に対し、「ダメな大人がいるから私たちは前に進める。信頼出来るダメな大人が必要なの」と反論する。大人以上に人生を悟っている高校生である。
このドラマで最も株を上げた役者は主演の二人ではなく、武井咲である。特徴的な声やメジカラを印象に残した視聴者も多い。修二と夏美の幸せを壊した、ひかりという役柄に対するバッシングはあるが、憎まれることは役を演じきった証拠である。一方で、望未役の剛力彩芽は大変な家庭環境にありながら、明るさを忘れない役柄を爽やかに演じている。かつての広末涼子や上戸彩を想起させるピュアさがある。
夏実が好きな生徒役の菅田将暉も、お調子者の雰囲気を出しながら夏美のことを真剣に考えている生徒を好演している。夏実は修二ではなく、彼と結ばれた方が幸せになるのではないかとの視聴者の声もあるほどである。今回のドラマは華のある役者がないと言われるが、若手俳優のアピールの場になった。
今回の内容で修二と夏美の二人が相思相愛であることが改めて確認された。夏美の親友・東堂さやか役の篠田麻里子(AKB48)は自らの公式ブログ『篠田 麻里子 Diary』の3月9日付記事「大切なこと」で、ドラマの撮影がオールアップしたと報告している。そこに掲載された撮影現場の写真は結婚式を連想させるものである。最後には二人の結婚を予想したくなるが、どのような形で結ばれるか予想できない。

『大切なことはすべて君が教えてくれた』第9話、ホウレンソウが大切

フジテレビの月9ドラマ『大切なことはすべて君が教えてくれた』第9話「最後の授業」が、3月21日に放送された。高校教師の柏木修二(三浦春馬)と上村夏実(戸田恵梨香)、生徒の佐伯ひかり(武井咲)の三角関係が主軸のドラマであるが、今回は夏実がヒロインとして前面に出た。
過去の修二と夏実のカップルは夏実がリードしていた。ひかりを助けたいという修二の思いを尊重するなど、夏実は恋人というよりも修二の母親のような存在にもなっていた。これが恋愛ドラマのヒロインとしての感情移入を難しくしていた。しかし、夏実は別の男性との交際などを経て、修二への思いを再確認する。修二と会う前にウキウキするなど、今回は等身大の恋する女性になっていた。
吹っ切れた夏実と比べると修二には揺れが見られる。部屋を引き払う際に夏実の写真を処分するが、一枚だけポケットにしまう。クライマックスは寝台特急・北斗星の出発のシーンである。ひかりは事故死した姉と向かい合うために旅行に出かける。ホームで見送る修二であったが、話が続いて中々別れられない。夏実と元の鞘に納まることを予想していた視聴者は修二がひかりと一緒に旅行に行ってしまうのではないかヤキモキさせられる。
ひかりは「さよなら」と別れを告げるが、修二はドアが閉まる直前に列車に乗り込む。これは相手から見れば「僕は、あなたが好きだ」と告白するような行為である。実際、次の駅で下車しようとする修二に、ひかりは「もう少し一緒にいてくれない」と頼む。ところが、修二は「夏実と会う約束がある」と答えた。修二は、ひかりに対して優しいが、中途半端な優しさは逆に残酷である。過去にも修二は「女として見ることはできない」と、ひかりを突き放している。
一方で修二は夏実に電話で状況を説明し、夏美も「分かった」と理解を示した。かつて修二は夏実と約束していながら、ひかりを探しに行き、夏実を不安にさせた。それに比べると今回の修二は学習している。ホウレンソウ(報告・連絡・相談)によって人間関係を潤滑にする好例である。
修二の元カノで夏実の親友の東堂さやか(篠田麻里子)も、実体験からマメなコミュニケーションの重要性を夏実にアドバイスした。「明日言おう、そのうち言おうと思っているうちに会えなくなってしまった」と。「大切なこと」が何かはドラマの大きな謎であるが、今回の大切なことはホウレンソウであった。

『大切なことはすべて君が教えてくれた』最終回、面倒臭いキャラの大団円

フジテレビの月9ドラマ『大切なことはすべて君が教えてくれた』の最終回である第10話「結婚」が、3月28日に放送された。別れる必要のないカップルが別れてしまうなど面倒臭い展開が続いたドラマであったが、最後は驚くほど爽やかなハッピーエンドであった。
佐伯ひかり(武井咲)が柏木修二(三浦春馬)に「私達って面倒臭いね」と語ったように主要登場人物達は面倒臭かった。修二は、ひかりに「君を愛していない」と言う。上村夏実(戸田恵梨香)は「私は修二の隣に居る私が好き」と言う。この言葉が最初から出ていたならば、もっと早くドラマは終わることができただろう。
最終回の前半は夜行列車内での柏木修二(三浦春馬)と佐伯ひかり(武井咲)も会話が中心である。ヒロインの夏実抜きで展開する異様な最終回であるが、たまたま同じ個室となった酔っ払いの乗客(尾藤イサオ)が心に響く話をする点でも意表を突かされた。「大切なことは酔っ払いが教えてくれた」状態である。
後半は、ひかりと両親、水谷亜弥(内田有紀)と娘の関係、加川涼子(広瀬アリス)や児玉賢太郎(中島健人)の恋など脇役の物語にも駆け足で光が当てられる。登場人物が皆各々の幸せに向かって歩いていく大団円となった。
中でも、ひかりに思いを寄せる児玉が爽やかである。児玉は旅先のひかりから鉄道の写真付きメールを受け取り、嬉しそうに園田望未(剛力彩芽)に見せる。彼が嬉しい理由は珍しい鉄道の画像が送られたからでも、ひかりからメールを受け取ったからでもなかった。ひかりが行きたかった場所に無事に到着したことを確認できたからであった。ここには相手の喜びを自分の喜びとする純粋な愛情がある。
『大切なことはすべて君が教えてくれた』の特徴は登場人物が皆善人で、悪人がいないことである。当初は、ひかりがカップルの幸せを破壊する悪女に演出されたが、親の愛も十分に受けられない不幸な少女であった。修二の兄の柏木孝一(新井浩文)も最初は裏がありそうな役であったが、その後は良い兄貴になった。同僚の教師達は主人公の理解者であり、生徒達も真っ直ぐであった。
ドラマを作る上では悪役がいた方が簡単である。悪役が悪事を働けば物語に起伏が生まれ、主人公の立ち位置も明確になる。そのような安易な道を選ばなかったために、主人公の揺れ動きがドラマになり、面倒臭い展開になったが、登場人物の皆が収まるべきところに収まることで爽やかな感動をもたらした。

放送開始『家政婦のミタ』『HUNTER』は兄弟姉妹の関係性に注目

放送開始の連続ドラマも登場した先週は兄弟姉妹の関係性に注目である。まずはベタベタのタイトルながら、これまでの家政婦イメージを覆し、好調な滑り出しとなった日本テレビ系『家政婦のミタ』。
12日放送の第1話「崩壊寸前の家庭にやって来た笑顔を忘れた氷の女」は笑いあり、ホラーあり、涙ありの内容であった。母親が亡くなり、父親と4兄妹が残された阿須田家に家政婦・三田灯(松嶋菜々子)が派遣される。冒頭の時間きっかりに訪問するところから、有能さを演出している。実際に非常に有能な家政婦なのであるが、無表情で笑わず、余計なことは話さない。父親の阿須田恵一(長谷川博己)から「家政婦らしくない」と言われたほどである。
三田は家政婦として言われたことをストレートに遂行するために、依頼者の意図を越えた結果となることもある。三田にとってはマジメな依頼遂行であるが、周囲から見ると常識外れの行動になっている。そのギャップが軽ければ笑いを生むし、重たいものは何を考えているか分からない不気味さとなってホラーになる。
依頼遂行には常識外れなところがある三田であるが、後半では三田の極端な依頼遂行が子どもたちの抑圧していた思いを吐き出させ、家族の絆を強めるという泣かせる展開となった。この結果を三田は意識しているのか、無自覚なのか。どのような過去があったのかなど三田への興味は尽きない。
『家政婦のミタ』では一つの家庭(阿須田家)を舞台とする方向性であるが、この阿須田家は少子化の進む日本では珍しい4人兄妹である。兄弟姉妹のキャラクターが立っており、家庭内の波乱を楽しめる。
また、亡くなった母親の年の離れた妹・結城うららを演じる相武紗季は、前々クールの『リバウンド』と同じく暑苦しいキャラクターである。邪険にされながらも、姉の家庭にこだわる、うららにも姉への深い思いが隠されていそうである。

続いて11日に第1話「フツーの女たちが賞金稼ぎ! 警察より先に解決よ」を放送した『HUNTER〜その女たち、賞金稼ぎ〜』。2007年に警察庁が導入した「捜査特別報奨金制度」をテーマとしたドラマで、報奨金目当てに賞金稼ぎを行う元キャビン・アテンダントらの物語である。
賞金目当ての犯人逮捕という設定は、きれいなヒーロー像とはギャップがある。ドラマでは警察の怠慢や失踪した妹を探すという主人公・井坂黎(米倉涼子)の切迫した動機を入れることで、賞金稼ぎへの流れを自然にしている。特に主人公の妹への屈折した感情が見どころである。妹探しという縦糸の存在がドラマを骨太にしている。(林田力)

『家政婦のミタ』のエゴと『南極大陸』の協調性

日本テレビ系水曜ドラマ『家政婦のミタ』が、11月16日に第6話「私を殺して! …承知しました」を放送した。松嶋菜々子が演じる家政婦・三田灯の家政婦らしからぬ家政婦に注目が集まるが、脇を固める面々も侮れない。三田が感情を出さない分、脇役の感情がむき出しになる。皆が自分勝手なエゴの塊である。

阿須田家の子ども達は祖父・結城義之(平泉成)から養子になるよう、強く言われる。困惑する翔(中川大志)と海斗(綾部守人)は結(忽那汐里)に、父・恵一(長谷川博己)に会いに行こうと提案。しかし結は聞き入れようとせず、ケンカになってしまう。子どもたちは三田に助けを求めるが、三田は「家族の問題に意見を言うつもりはない」と突き放す。

結は義之と話し合いをもつが、強引な義之に反発して決裂する。弟達から「これからどうするのか」と迫られた結は、ヤケになって「勝手にすればいい」と言い放つ。重くのしかかる家族の問題から逃れたい結は、ボーイフレンドの拓也とともに家出を決意するが、拓也は現れなかった。拓也にも裏切られて絶望した結は三田に殺してほしいと頼む。三田は結に向かって刃物を振り上げる。

筆頭は阿須田家の父・恵一である。この期に及んで不倫相手に未練を残している。しかも、それを義妹・結城うららの前で話す無神経ぶりである。家庭放棄の父親に代わって子ども達を養子に迎えようとする祖父・義之の姿勢は真っ当であるが、他人の話を聞かず、自分の価値観を押し付けるばかりで、善人とは評価できない。

阿須田家の長女・結は被害者であるが、短慮と身勝手さが目につき、あまり同情できず、純粋な悲劇のヒロインにはなっていない。第11回全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞した忽那が演じる結を可哀想なヒロインで終わらせないところに、所属事務所のオスカープロモーションのエース女優を育てる本気度を垣間見ることができる。

養子の話を軸に登場人物はバラバラのカオス状態から展開した第6話の『家政婦のミタ』は、TBS系日曜劇場『南極大陸』の皆が一つの目標に向かって団結して困難に取り組む展開とは対照的である。『南極大陸』は初回こそ20%以上の高視聴率を記録したものの、放送を重ねる度に視聴率は低迷する惨状である。

早くも主演の木村拓哉に責任転嫁の声が出ているが、エゴをむき出しにする『家政婦のミタ』の好調を踏まえるならば、キムタク一人に責任を負わせることは酷である。むしろ皆が一つの方向を向く特殊日本的集団主義に熱狂しないほど日本社会が多様化し、成熟した証である。

『南極大陸』では地質学者の倉持岳志(木村拓哉)が前向きな言動で南極観測隊を引っ張っていく。それがキムタクのPVのようであると不評であるが、問題はキムタクが中心となる展開にある。越冬隊の隊長・星野英太郎(香川照之)は物分かりが良すぎる。リーダーが物分かりの良いキャラならば、副リーダーは鬼軍曹的な厳しいタイプと相場が決まっている。しかし、越冬隊では倉持がナンバーツー的存在である。ナンバーワンもナンバーツーもイケイケドンドン型であり、組織のバランスが悪い。

さらに問題は監査役の氷室晴彦(堺雅人)である。倉持の言動にストップをかける憎まれ役であるが、実はツンデレであった。憎まれ口を叩いても、結局は倉持の独走を許している。そもそも組織の論理では倉持と同じ山岳部OBは監査役として適切ではない。氷室が監査役となることは、実は倉持にとって甘い体制である。倉持に立ちふさがる壁はなく、キムタクの思い通りになってしまう。倉持らが遭難してしまうボツンヌーテン登山も無理筋で、組織のリスク管理がしっかりしてれば出発すべきではなかったものである。

曲がりなりにも視聴率が高かった初回は、敗戦の傷跡が残る中で南極観測どころではないという社会情勢を丁寧に描き、それが南極観測に挑戦する倉持らの壁として登場していた。ところが、氷室も含めて、お友達ばかりの越冬隊では軋轢も予定調和のものになり、キムタク中心に皆が協調するドラマとして不自然さが際立つ。

集団主義的とされる日本人であるが、ルース・ベネディクトが『菊と刀』で「恥の文化」と喝破したように、実態は自らを律する内なる倫理感が乏しいために集団主義になる。故に集団の権威が強ければ盲従するが、集団に権威がなければエゴイストになる。国家や企業など組織の権威が失墜した現代において、『家政婦のミタ』のエゴイズムは時代を映している。(林田力)

『南極大陸』国家的プロジェクトから等身大の人間ドラマへ

TBS系日曜劇場『南極大陸』が、6日に第4話「さらば愛しき友」を放送した。地質学者の倉持岳志(木村拓哉)ら南極観測に挑んだ人々の苦闘を描くドラマであるが、今回は自信の持てない若者・犬塚夏男(山本裕典)を軸にした等身大の物語になった。

TBS開局60周年記念を銘打った『南極大陸』は放送開始前からの注目株であったが、下馬評通りの評価にはなっていない。『南極大陸』は1983年公開の大ヒット映画『南極物語』を想起させるが、『南極物語』の世界観とはギャップがある。『南極大陸』は南極観測を戦争に負けた日本の国威を発揚し、国民に夢と自信を与えるプロジェクトとして描こうとしている。皆が一致団結して困難を乗り越える熱い男達のドラマを描こうとしている。

しかし、史実の南極観測は南極観測船「宗谷」が南極の氷に阻まれ、外国船に救援を求め、樺太犬を置き去りにしての撤収を余儀なくされた。日本の復興を世界にアピールするどころか、敗戦国日本の恥の上塗りになった。映画『南極物語』では置き去りにされた樺太犬が次々に死んでいく悲惨さが軸になる。映画のキャッチコピーは『なぜ犬たちを連れて帰ってくれなかったのですか』であった。

この『南極物語』の世界観からすれば10月16日の初回スペシャルの「日本がんばれ」「日本は負けていない」との国威の露骨な押し付けには辟易させられる。南極観測の失敗を困難に挑戦し、日本の国威を発揚した男達のドラマとして描くことには史実歪曲の白々しさが残る。しかし、南極観測に旅立った第2話以降は大自然の猛威との戦いとなり、困難に挑戦する人間ドラマとして盛り上がってきた。

戦後10年を過ぎた昭和30年代。倉持らはタロ・ジロをはじめとする樺太犬と一緒に南極へと旅立った。幾多の困難を乗り越えて宗谷は南極圏へと突入し、上陸を果たし観測基地を完成させる。倉持ら11人の越冬隊は食料が流されるというアクシデントに見舞われるものの、星野英太郎(香川照之)による釣りの提案で、あっさりと解決する。むしろ越冬隊員の最若手・犬塚の抱える問題は根が深い。犬塚は父親からは「中途半端」と言われ、家業を継ぐことが嫌で、人生のきっかけをつかむため、犬の訓練経験があると嘘をついて南極観測隊隊員になった。今風に言えば自分探しである。

南極観測には「国民に夢を与える」「国家を背負う」などの仰々しい文句が形容されるが、観測隊員も人間である。様々な面で国家を始めとする組織の嘘が明らかになり、組織に幻想を抱けない現代では、個人的な想いを背景にした方が真実味はある。

主人公の倉持も父親の夢(ボツンヌーテン登山)の実現という個人的な想いが原動力になっていることが明らかになる。そして越冬隊の中で国家の論理を代表する監視役の氷室晴彦(堺雅人)もまた、倉持が気になって仕方がないという個人的な想いで動いている。我が身の危険を顧みず消火に走った倉持を「あのバカ」と言いながらも真っ先に追いかけるツンデレぶりを発揮している。(林田力)

『家政婦のミタ』三田灯の過去説明で勢いを維持できるか

日本テレビ系水曜ドラマ『家政婦のミタ』が、11月23日に第7話「死ぬまで二度と笑いません…」を放送した。秋クール最大の話題作にふさわしく、今回も笑いあり、涙ありの展開であったが、家政婦・三田灯(松嶋菜々子)の過去が明かされる次回以降も勢いを保てるかに注目である。

三田の確立されたキャラクターが笑いの原動力である。今回は末娘・希衣の幼稚園のお遊戯会の練習のために魔女に扮する。普段は無表情で家事をする三田が魔女の姿をするだけで笑いがこみ上げてくる。これだけで笑いをとれるのだから、『家政婦のミタ』は得である。これは容易なことではない。

コメディでは韓国ドラマが日本を席巻しているが、韓国ドラマの笑いの要因は常識を突き抜けたキャラクターのもたらす騒動である。古くは映画になるが、『猟奇的な彼女』がある。これは突き抜けた個性を許容する韓国社会で生まれたから面白さが成り立つ。日本で生まれたならば単なる暴力女かトラウマを抱えた可哀想な女性とステレオタイプになってしまうだろう。

同様に日本で突き抜けたキャラクターを演出しようとすると嘘くさくなる。実際、ベストセラーをドラマ化した『謎解きはディナーのあとで』は富豪令嬢の刑事に毒舌執事とユニークなキャラクターを描くが、まばたきや瞬間移動など過剰な演出が、わざとらしさを生んでいる。

『家政婦のミタ』は日本ドラマの魅力を見直す契機になるが、『家政婦のミタ』も韓国ドラマの手法を上手に取り入れている。登場人物の空想を実際に起きていることのように演出する。しかも、その空想シーンを前回の次回予告に使用し、視聴者を前回からミスリーディングさせる。韓流ブームに対しては批判的な意見も少なくないが、外国文化の流入は自国文化を豊かにする。

祖父・結城義之(平泉成)との関係改善が残っているものの、今回で阿須田家の問題は一段落し、次回から三田の過去が明らかにされる。感情を出さない三田は大きな謎である。有能なスーパー家政婦ぶりとあいまって、実は人間ではないのではないかとの予想も出たほどである。その三田の謎が明かされることは視聴者の期待に応える展開であるが、不安もある。

既に三田は夫と息子を亡くし、そのことで義母から責められていることが明かされた。家族を失った自責の念から笑わなくなったという展開は想像可能な範囲である。これによって三田は普通の人間になってしまう。義母の言葉に従って笑わないならば、他人に盲従するつまらない人間になる。三田のミステリアスさがなくなることはドラマの魅力を色あせさせる危険がある。

また、三田は普通の家政婦以上の能力を有するスーパー家政婦である。AKB48のメンバー全員の名前を言え、数学の難問を解くこともできる。それは家族の死では説明にならない。三田は家政婦として当然の能力と説明することもあるが、尋常な能力ではない。ゴルゴ13のように後ろに立った人を攻撃する習性も家族の死では説明がつかない。ドラマとしてはスーパー家政婦である説明が欲しいところである。秋クール最大の話題作となった『家政婦のミタ』であるが、三田の過去が明かされる後半が正念場になる。(林田力)

『家政婦のミタ』『専業主婦探偵』主人公と脇役の問題を重ね合わせ

日本テレビ系水曜ドラマ『家政婦のミタ』が、11月30日に第8話「私の過去、すべてお話します」、TBS系金曜ドラマ『専業主婦探偵〜私はシャドウ』が12月2日に第7話「私が本当に愛しているのは誰?」を放送した。共に主人公が脇役の抱える問題を自己の抱える問題と重ね合わせる演出で視聴者を引き込んだ。

阿須田家の絆を取り戻した『家政婦のミタ』では祖父・結城義之(平泉成)との関係改善に取り組む。前回の予告で期待させた家政婦・三田灯(松嶋菜々子)の過去はラストで明かされ、視聴者にとっては引っ張られた展開である。しかし、自分が家族を不幸にさせることを恐れる義之に対し、三田は愛する家族を失ってしまった体験を踏まえて語りかける。義之のエピソードと三田の過去がつながった展開になった。

三田の過去は衝撃であった。第7話の時点で夫と子どもを亡くしたことは明らかになっていたが、子ども時代から不幸であったことは意表を突かれた。回想シーンを使わず、三田の語りで過去を説明する。これで視聴者を引き込めるところに松嶋菜々子は女優としての実力を見せた。

『専業主婦探偵』は専業主婦の浅葱芹菜(深田恭子)が探偵となり、愛する夫・浅葱武文(藤木直人)の心を取り戻そうと奮闘するドラマである。今回は武文の問題と並行して、芹菜に潜入用のメイクをする理容師・十島丈二(古田新太)のためにも奮闘する。芹菜は夫に浮気された自分の苦しみを重ね合わせて十島に語りかける。

毎回異なる脇役の抱える問題を解決していく準オムニバス的な展開は連続ドラマの一手法である。しかし、軸となる骨太のストーリーがなければ連続ドラマとしての醍醐味はない。また、主軸のストーリーと無関係なエピソードでは尺稼ぎに映ってしまう。

この点で『家政婦のミタ』も『専業主婦探偵』も主軸となるストーリーを持っている。前者は三田にはどのような過去があって、今後どうなるのか、後者は芹菜が夫を取り戻せるのかである。そして脇役のエピソードも主軸のストーリーとオーバーラップする内容になっている。

三田も芹菜も基本的に自己本位の人間である。業務命令を機械的に遂行する三田を自己本位と形容することは表面的には違和感がある。しかし、三田は業務命令を免罪符に依頼人の本意や影響を考えることを放棄している。自分の過去の悲劇しか見ていない点で自己本位である。そのような人間が自分の体験に基づいて他人に語りかけるから説得力が生まれる。

本音と建前が乖離した日本社会では優等生的な利他主義には偽善の香りが漂ってしまう。『家政婦のミタ』の好調と比較されがちなTBS系日曜劇場『南極大陸』は不評に苦しむ。それは「皆で協力して敗戦国日本に夢を与える」という南極観測の建前の嘘くささも一因である。しかも、そのテーマが東日本大震災と福島第一原発事故で疲弊している現代の視聴者に奮起を促しているように感じられ、辟易させられる。

これまでの日本では三田や芹菜のような虐げられた人々は、辛い過去を忘れて前向きに生きることが美徳とされてきた。しかし、苦しむ人々を「頑張れ」と励ましても一層苦しめるだけである。虐げられた人々が自らの痛みと向き合うところに他人を救う力があり、ドラマの真実味もある。

林田力は東急リバブル東急不動産から不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りされた被害経験がある(『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。故に二子玉川ライズなどのマンション建築紛争やゼロゼロ物件詐欺などの住まいの貧困問題では被害者である住民側に共感するし、東急不動産だまし売り裁判の言葉も受け入れられる。虐げられた人々の連帯が社会変革の第一歩である。(林田力)

『僕とスターの99日』韓国ドラマの魅力を盛り込む

フジテレビ系ドラマチックサンデー『僕とスターの99日』は韓国のトップ女優ハン・ユナ(キム・テヒ)と彼女のボディーガードを務めることになった独身アラフォー男・並木航平(西島秀俊)を軸としたラブコメディーである。99日限定の秘密の恋を、「いちばん近くて遠い恋」をテーマに描く。

第1話は2011年10月23日に放送した。
並木航平(西島秀俊)は、警備会社で20年もバイトを続けている38歳の独身男性。社長の三枝恵実子(倍賞美津子)に翌日の休日返上を言い渡され、趣味であり唯一の楽しみの天体観測に行けなくなると腹を立てていた。
韓国のスター女優ハン・ユナ(キム・テヒ)は、ホテルで翌日の来日にそなえつつ、日本のガイドブックを見ながらくつろいでいた。そのユナに対し、事務所社長の芹沢直子(朝加真由美)は極力日本語を使うこととどんな場所でも決して隙を見せないようにと厳しく注意する。
ユナの来日で羽田空港に大勢のファンや報道陣が詰めかける中、航平は近くで壺の警備にあたっていた。ファンの人たちに押し潰されそうになる小さな子供を守ろうと飛び出し、子供は守ったものの混乱を招いてしまった。
混乱を何とか切り抜け、ドラマの制作発表に向かうユナ達。会見でユナはスキャンダルを狙うパパラッチの橋爪和哉(要潤)の質問をかわし、共演者である日本のトップ俳優の高鍋大和(佐々木蔵之介)に笑顔を見せる。
居酒屋では背後のニュースから流れるユナの来日の映像をさして気にすることなくビールを飲んでいる男・テソン(テギョン)がいた。
その夜、芹沢は空港での一件の苦情を言いに警備会社に訪れるが、恵実子が大学時代の恩師であると判明した。恵実子は半ば強制的にユナのボディガードを雇うように説得し、星以外に興味を示さないからと航平をユナの担当にする。その矢先、滞在先のホテルからユナがいなくなった。恵実子は既に帰宅していて訳の分からない航平にユナを探すように命令する。
翌日、恵実子からユナの滞在中のボディガードを言い渡された航平は、渋々ながら承諾。ドラマ撮影が終わる予定の残り99日間、航平はユナのボディガードを務めることになった。

第3話「キケンな2人に急展開!スターの想い人をボディガード人生を賭けて探し出す僕…ついに叶えた感動の再会は衝撃の幕開け」は11月6日に放送した。
並木航平(西島秀俊)は、ボディーガードとしてハン・ユナ(キム・テヒ)宛てのファンレターをチェックすることになった。差出人のない封筒をチェックすると、中にはテソン(テギョン)とテソンの持つカシオペア座が書かれたキーホルダーの隠し撮り写真が入っていて、裏には橋爪和哉(要潤)の電話番号が書かれていた。航平はその封筒を抜きとる。
航平との悪縁を思い出し、さらにユナが航平にキスしたと誤解している高鍋大和(佐々木蔵之介)は仕事に集中できないでいた。様子のおかしい高鍋を見ていた航平は、やがて何か思い出したように近づいていく。
ユナが探している相手を探すヒントがカシオペアであることを確認した航平は、ユナには内緒のまま何の手がかりもないテソンを探す決意をする。航平は橋爪を呼び出すと、写真を送ってきた意図を尋ねる。橋爪は恋人との感動の再会を写真に撮らせる条件に、テソンの居場所を教えると交渉するが、航平はそれを拒否して去っていく。
本来なら航平の担当時間に近藤保(石黒英雄)が付いていることを不審に思うユナ。近藤は風邪をひいた航平の代わりだと話すが、実は航平は写真を手掛かりにテソンの居場所を懸命に探していた。

第4話「キケンな2人の罪と罰! 解雇! 罠にはまる姉弟」は2011年11月13日に放送した。

ユナ(キム・テヒ)は、20年ぶりに再会した弟・テソン(テギョン)に冷たくされ落胆。無理に明るく振る舞うが、並木航平(西島秀俊)に慰められる。一方、航平はユナをテソンに会わせた責任を取り、ボディーガードをクビになる。それを知ったユナは芹沢(朝加真由美)に抗議するが、聞いてもらえない。

W主演の一人のキム・テヒは韓国ドラマ『マイ・プリンセス』でも無邪気な女子大生と複雑な生い立ちの皇女という二面性を演じていたが、『僕とスターの99日』も清楚なイメージのトップ女優と、下町の飲み屋が好きという奔放さの二面性も有している。日本語の台詞に挑戦という点も見どころである。たどたどしい日本語が、かえって心からの言葉であるとの説得力を与えている。

韓国女優を主演とした『僕とスターの99日』は、韓流人気への便乗作との厳しい評価もなされているが、韓国ドラマの魅力を取り込んだ作品に仕上がった。まず韓国ドラマのコメディ作品が持つ底抜けな明るさがある。シリアスなストーリーの中にも笑いを込めている。

今回は航平が突進してきたウエディングケーキから身を挺してユナを守る。そのために航平はケーキまみれになってしまうが、航平の顔を見たユナは笑い出し、「ケーキを食べたかったの」と言う。自分を守ってくれた人に対して失礼な話であるが、思ったことを口に出せる、遠慮のない無邪気な明るさがドラマにある。

そして脇役達もユニークで魅力的である。芝居かかったトップ俳優の高鍋大和(佐々木蔵之介)や、航平にアプローチする大家の沼田光代(片桐はいり)ら一筋縄でいかない面々が揃っている。

主人公カップルは冴えない日本人アラフォーと韓国人トップ女優というアンバランスな組み合わせだが、それだけが日韓カップルではない。テソン(テギョン)と並木桃(桜庭ななみ)や、夏目純吉(古川雄輝)とチョン・ヒジン(韓英恵)もカップルに発展しそうな雰囲気で、日本人と韓国人の恋の普遍性を描いている。

一方で、ビジネスで登場する日本人は醜い。ユナが必死に探していたテソンに手切れ金を渡して消えることを迫った事務所社長の芹沢直子(朝加真由美)や、スキャンダルを作出する橋爪和哉(要潤)である。橋爪の「こっちはビジネスでやってんだから」との台詞が象徴する。キム・テヒが「日本は好きな国」と語るように日本社会には美点もあるが、醜い面も浮き彫りにされる。

さらに韓国ドラマの定番である家族関係の過去にさかのぼった因縁も登場する。『僕とスターの99日』ではユナには20年前に生き別れた弟がいる。二人を結びつけるものは、北斗七星とカシオペア座が描かれたキーホルダーである。天体観測が趣味の航平が二人を結びつける存在になるという凝ったシナリオになっている。(林田力)

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