林田力 ブログ



外環道説明会での質疑打ち切りに抗議


外環道説明会「道路の立体的区域の決定及び区分地上権設定に関する説明の場」が2013年9月1日10時から世田谷区成城の明正小学校で開催された。外環道は練馬区、杉並区、武蔵野市、三鷹市、調布市、狛江市、世田谷区を縦断する計画である。

説明会は地権者を主対象としているが、一般の住民も参加できる。平日夜に実施された8月29日の説明会と同内容であるが、休日午前開催の今回は地権者からの具体的な質問が多かった。しかし、今回も29日と同じく「決まっていない」「検討する」との回答ばかりで不安解消にはならない。しかも、予定時間の経過を理由に質問を打ち切ってしまい、会場からは大きな不満の声が出た。

事業者は二言目には「ご理解をお願いします」と主張する。一方的な要求を押し付けた上で、相手に理解を要求して通るならば、これほど都合のいい話はない。それは東急不動産だまし売り裁判においてマンションだまし売りを正当化しようとした東急不動産と同じである。

東急不動産回答文書では常に同じ主張を繰り返し、原告の問い合わせ内容に正面から答えることなく、「ご理解いただく様宜しくお願い致します」で結ぶ。一方的に理解を要求するだけで原告の疑問に何一つ答えてなかった(林田力『東急不動産だまし売り裁判陳述書2』「担当者変更」)。

相手に理解を要求するならば、相手のことも理解することが公平である。しかし、事業者は一方的に理解を要求するだけで、住民の不安や疑問は理解しない。これは不公正である。



質問「区分地上権設定契約締結は拒否できるのか。地上権を設定されると売る時に不利になる」

回答「土地収容法による手続きになるが、現時点では考えていない。説明して理解と協力を得たい」

質問「補償の値段のイメージが湧かない。たとえば30坪の敷地ならば幾らというような概略を教えていただきたい」

回答「深さによって異なる。計算方法は土地単価×土地利用制限率×事業用地面積になる。設定範囲についても、これから測量して確定する。現時点で明確な範囲を説明できない」

質問「住民にとっては道路工事の影響や道路完成後の生活の影響が問題である。契約締結を先行するのではなく、補償を並行して進めるべきである」(拍手が起きる)

回答「契約の段階で補償金額も提示するため、質問の不安は当たらないと考える。工事の影響に関しては工事の着手前に工事説明会を開催する予定である」

会場から「それでは困りますよ」「答えていない」との声が出る。

質問「工事や道路完成後の影響によって住み続けられなくなる可能性がある。その場合の移転の補助や土地の買い取りは考えているか」

回答「移転については必要ないと考えているので、補助は考えていない」



質問「工事や工事の影響についての説明会の時期と担当部署を教えて下さい」

回答「まだ工事に着手できる段階ではなく、説明会開催時期はお知らせできない」

質問「地表部の温度がトンネルによって上昇するのではないか。工事前と工事後、3年後、5年後、10年後の温度のチェックをすべきと考えるが、どうか」

回答「排気ガスは換気所から排出される。トンネル内の排気ガスが地表に到達して地表を温めることはないと考える。温度の調査は実施しない」



質問「説明会不参加者のために情報公開が必要である。何か考えているか」

回答「議事録公開は考えていない」

質問「議事録は作成するのか」

回答「内部管理用に作るが、公開しない」

質問「地権者は議事録を確認できるのか」

回答「一律な対応ではなく、個別の対応になる」



質問「工事はNATM(ナトム)工法で実施すると聞いている。市街地では実例がなく、地盤沈下もあるとされる。工事前と工事後、3年後、5年後、10年後の土地家屋と動植物の状況のチェックをするか。

回答「NATM工法は技術的に確立したもので、安全性も検証している。但し、委員会では前例のない工事であり、検証すべきとしている。そのために、より安全な工法を選定しようと、検証しているところである」

質問「他の地域の説明会で市街地でのNATM工法の実績があると回答していたが、本当か」

回答「地中拡幅工事の実績は地下鉄の駅舎などがある。それでも外環道は大規模なものなので検証を続けている」

質問「検証すると言ってから時間が経っているが、検証できているのか、説明して欲しい」

回答「まだNATM工法で決定した訳ではない」

質問「この説明会に世田谷区は出ていますか。世田谷区を呼びなさい」

回答「これは国の事業なので世田谷区は呼んでいない」

質問「外観道の計画は当初、地下ではなく、収用対象の地権者は長期に渡って土地利用が制限されていた。それが地下化する計画になり、区分地上権分の補償しか得られなくなった。このような都市計画の犠牲者のような人たちを救うために、生活再建救済制度はあったはずだ。そのような人々は、どこに生活再建を相談すればいいのか。国か都か世田谷区か。区道の計画もある。

事業者は、すぐに「個別に」と言う。しかし、ここはコミュニティであり、カルチャーがある。カルチャーとはアグリカルチャーである。住民は延々と土地を守ってきた。この説明会は住民が理解する上で不十分である。不動産業者でも理解できない。質疑応答は説明の十倍の時間をとりなさい」

質問「喜多見に住んでいる。四十年以上も土地所有者として苦しんできた。どこに相談すればいいか聞きたい」(拍手が起きる)

回答「手続きを踏んで都市計画を変更したと認識している。生活再建の措置は行われたものと認識している」

質問「行われていない」

回答「区道の相談は世田谷区になる。区分地上権については国土交通省も可能な範囲で相談に応じたい」



質問「道路区域決定について質問する。行政手続法の公聴会などを開催する予定はあるか」

回答「道路区域の決定に公聴会などは実施する予定はない」

質問「境界立会いでは隣地所有者の立会いも求められるとのことであるが、立会人の判子代を考えているか」

回答「立ち会いの際には当日謝金を支払う」

質問「トンネルの上に建物が建てられないとなった場合の追加補償は考えているか」

回答「考えていない」

まだ質問の挙手をしている参加者がいたが、予定時間経過を理由に質問が打ち切られた。これに対して会場からは抗議の声が続出した。「このまま進めたならば疑心暗鬼になりますよ」「意見を聞く姿勢はないのか」などの声が出た。




東急不動産(金指潔社長)ソリューション営業本部係長・高田知弘容疑者(逮捕当時36歳)が顧客女性に嫌がらせ電話を繰り返したとして2010年8月18日に逮捕された。高田容疑者は2009年12月から2010年6月に取引相手であったホテル運営会社社長の携帯電話に番号非通知設定で、嫌がらせ電話を繰り返した。嫌がらせ電話は、ほとんどが無言電話であったが、「壊れろ、壊れろ」という呻き声で女性を畏怖させたこともあったとされる。

林田力『東急不動産だまし売り裁判』

東急不動産消費者契約法違反訴訟を描くノンフィクション

 林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社)は東急不動産(販売代理・東急リバブル)から不利益事実を隠して問題物件をだまし売りされた消費者(=原告・林田力)が消費者契約法に基づき売買契約を取り消し、裁判(東急不動産消費者契約法違反訴訟、東京地裁平成18年8月30日判決、平成17年(ワ)3018号)で売買代金を取り戻した闘いの記録。

 裁判における当事者と裁判官の緊迫するやり取りを丹念に再現。個人が不誠実な大企業を相手に闘うドラマがある!

 裁判と並行して明らかになった耐震強度偽装事件の余波や欠陥施工、管理会社・東急コミュニティーの杜撰な管理にも言及し、深刻度を増すマンション問題の現実を明らかにする。東急不動産のために働いた地上げ屋(近隣対策屋、東急不動産工作員)が暗躍し、住環境を破壊する高層マンション建築紛争と共通するマンション建設の闇に触れる。

林田力『東急不動産だまし売り裁判購入編』

 林田力『東急不動産だまし売り裁判購入編』は東急不動産(販売代理・東急リバブル)のマンションだまし売りの実態を物語るノンフィクションである。

 この裁判の経過は林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社、2009年)で明らかにした。『東急不動産だまし売り裁判』はタイトルの通り、裁判をテーマとした書籍であり、提訴後の出来事を対象とする。問題物件の購入に至った経緯や問題発覚後の東急リバブル・東急不動産の不誠実な対応(これが両社への悪印象を決定的にした)には触れていない。その点を知りたいとの声が読者から少なくなかった。

 そこで『東急不動産だまし売り裁判購入編』では購入からマンションだまし売り発覚までの経緯を明らかにした。被害実態を理解できるように東急不動産マンションの写真も掲載した。また、東急不動産だまし売り被害経験を踏まえた住宅購入ポイントをまとめた。

林田力『二子玉川ライズ反対運動1』

林田力『二子玉川ライズ反対運動』(The Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise)は二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)に対する住民運動を記録したノンフィクションのシリーズである。東京都世田谷区の二子玉川(ニコタマ)では街壊しが進行中である。「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」や「二子玉川ライズ オフィス」など東急電鉄・東急不動産ら東急グループの営利目的の再開発によって、二子玉川の貴重な自然と近隣住民の住環境が破壊されている。
自然と住環境を守るために住民運動側は住民集会や裁判、議会への陳情など様々な活動に取り組んでいる。『二子玉川ライズ反対運動1』では「にこたまの環境を守る会」「二子玉川東地区まちづくり協議会」ら住民団体の活動の一端を紹介する。
また、同じく二子玉川で起きている住民運動である多摩川暫定堤防や三菱地所玉川一丁目マンションへの反対運動についても触れた。『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』の著者である林田力が東京都に提出した二子玉川東第二地区市街地再開発事業計画(案)への意見書及び口頭意見陳述原稿も収録した。

林田力『二子玉川ライズ反対運動2』

林田力『二子玉川ライズ反対運動』(Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise)は二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)の住環境破壊の実態や反対住民運動を記録したノンフィクションのシリーズである。
『二子玉川ライズ反対運動2』は最初に二子玉川ライズがダメな理由を明らかにする。続いて裁判や集会など二子玉川ライズ反対運動の活動を述べる。二子玉川ライズ住民訴訟では実質和解という画期的な解決となった。パブリックコメントや新しいせたがやをめざす会など世田谷区政の動き、二子玉川ライズと同じく世田谷区の抱える開発問題である下北沢問題にも言及した。『二子玉川ライズ反対運動2』(Kindle)は『二子玉川ライズ反対運動2』(マイブックル)を全面的に再構成したものである。

林田力『二子玉川ライズ反対運動3』

林田力『二子玉川ライズ反対運動3』は二子玉川ライズ行政訴訟や二子玉川ライズ情報公開問題を明らかにする。続いて二子玉川ライズ問題に対する様々な観点からのオピニオンを掲載する。二子玉川ライズと東京スカイツリーや中野駅周辺再開発、海のピラミッド(熊本県)などの開発事業と共通する弊害を論じている。
その次は二子玉川ライズのビル風問題である。住民と世田谷区の緊迫感ある協議内容を収録している。さらに世田谷区議会を揺るがしたスキャンダル「二子玉川デジタル・コンテンツ問題」も記載する。『二子玉川ライズ反対運動3』(Kindle)は『二子玉川ライズ反対運動3』(マイブックル)を全面的に再構成したものである。

林田力『二子玉川ライズ反対運動5』

林田力『二子玉川ライズ反対運動5』(Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise 5)は東京都世田谷区の二子玉川東地区市街地再開発(二子玉川ライズ)の問題を取り上げたノンフィクションの5作目である。『二子玉川ライズ反対運動5』では二子玉川ライズの弊害を再構成する。二子玉川ライズ2期事業控訴審や二子玉川ライズ2期事業に対する不服審査請求、住民と世田谷区の風害対策協議などを取り上げる。資料として二子玉川ライズ行政訴訟の裁判文書も収録した。

林田力『二子玉川ライズ住民訴訟 二子玉川ライズ反対運動6』

林田力『二子玉川ライズ住民訴訟 二子玉川ライズ反対運動6』(Residents' Lawsuit Against FUTAKOTAMAGAWA Rise; Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise 6)は二子玉川ライズ住民訴訟にフォーカスした書籍である。二子玉川ライズ住民訴訟は東京都世田谷区の住民らが二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)への公金支出差し止めを求めて世田谷区長を提訴した裁判である。

林田力『東急大井町線高架下立ち退き』

林田力『東急大井町線高架下立ち退き』(Driving out Inhabitants under the Elevated Railway of Tokyu Oimachi Line)は東急電鉄による東急大井町線高架下住民追い出し問題を取り上げたノンフィクションである。東急電鉄は東急大井町線高架下(ガード下)住民に一方的な立ち退きを要求している。Tokyu Corp. is driving out inhabitants and tenants under the elevated railway of Tokyu Oimachi Line.

林田力『二子玉川ライズ反対運動7』

林田力『二子玉川ライズ反対運動7』は2013年の二子玉川の環境を守る会総会や世田谷区予算で二子玉川ライズ補助金を支出することの問題点などを報告する。二子玉川ライズでのAV撮影という毛色の変わった住環境破壊の実態も取り上げた。各地のマンション建設反対運動についても紹介する。

林田力『東急コミュニティー解約記』

 林田力『東急コミュニティー解約記』(パブ―)はマンションの管理会社を変更し、管理委託費を大幅に削減した事例の記録である。東急不動産が分譲したマンション・アルス東陽町(東京都江東区)では管理会社を独立系の会社に変更した結果、管理委託費を年間約120万円も削減でき、変更から1年後には一般会計の余剰金を修繕積立金会計に繰り入れるまでになった。

 林田力はアルス301号室の区分所有者であった。物件引渡し後に不利益事実不告知が判明したため、売買契約を取り消し、裁判で売買代金を取り戻した(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。売買代金を取り戻すまでは居住しており、管理組合理事長も務め、管理会社変更までの経緯にも関係していた。

 アルスでは売主・東急不動産の指定により、分譲当初から東急不動産の子会社の東急コミュニティー(東京都世田谷区)に管理を委託していた。管理委託費等は東急コミュニティーの言い値で決められている状況であった。しかし東急コミュニティーの杜撰な管理が次々と明らかになり、管理会社変更の機運が高まった。

[PR]動画