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林田力『二子玉川ライズ住民訴訟 二子玉川ライズ反対運動6』

林田力『二子玉川ライズ住民訴訟 二子玉川ライズ反対運動6』(Residents' Lawsuit Against FUTAKOTAMAGAWA Rise; Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise 6)は二子玉川ライズ住民訴訟にフォーカスした書籍である。二子玉川ライズ住民訴訟は東京都世田谷区の住民らが二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)への公金支出差し止めを求めて世田谷区長を提訴した裁判である。
住民らは超高層マンション建設など街壊しの再開発に莫大な税金を投入する違法性を争った。超高層ビル乱立の再開発は生活者の街にふさわしくない。二子玉川ライズ周辺ではビル風など住環境破壊の深刻度も増している。大型開発優先では明日は見えない。
二子玉川ライズ住民訴訟は実質和解という住民訴訟としては画期的な解決となった。『二子玉川ライズ住民訴訟』では裁判資料も収録する。本格的な人口減少社会に転じていく日本において、時代に逆行した大型開発のリスクを再確認し、今後の住民運動の一助となる書籍である。

二子玉川ライズ住民訴訟判決言渡日決定
二子玉川ライズ住民訴訟で住民側控訴
二子玉川ライズ住民訴訟控訴審で裁判所が区政に関心
二子玉川ライズ住民訴訟が実質的和解で終結
二子玉川ライズ住民訴訟報告・交流会
資料:二子玉川ライズ住民訴訟控訴理由書
資料:二子玉川ライズ住民訴訟控訴審準備書面(1)
資料:二子玉川ライズ住民訴訟控訴審準備書面(3)
資料:二子玉川ライズ住民訴訟証拠説明書

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『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』林田力 - 二子玉川ライズ住民訴訟 (二子玉川ライズ反対運動)

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林田力:税金たかりの二子玉川デジタル・コンテンツ問題

Last Update: 2012/01/07

税金たかりの二子玉川デジタル・コンテンツ問題

世田谷区議会でデジタル・コンテンツ問題追及


税金たかりの二子玉川デジタル・コンテンツ問題


初出「税金たかりの二子玉川デジタル・コンテンツ問題」区画整理都市再開発対策全国研究集会配布資料2011年10月20日


二子玉川東地区再開発(街の名称:二子玉川ライズ)による日照被害や景観破壊、圧迫感、ビル風の風害、大気汚染、電波障害、水害の危険増大などの複合被害に住民が苦しむ裏で、二子玉川を舞台とした税金たかりの構造が明らかになった。再開発の裏で進行する税金・利権漁りの構図にメスを入れよう。

世田谷区はデジタル映像コンテンツ関連の中小企業を二子玉川周辺に集積させる「デジタル映像コンテンツ産業誘致集積支援事業」を進めてきた。この事業は民間主導で進めるとの名目で、特定非営利活動法人ディジタル・コンテンツ・インスティテュート(DCIn)を推進事業体と選定し、補助金を支払った(林田力「クリエイティブ・シティは二子玉川ライズの尻拭いか=東京・世田谷」PJニュース2010年8月27日)。

このDCInは総務省からも2009年度の補正予算で雇用対策として設けられた「ICTふるさと元気事業」から7900万円など約2億円もの事業を受けていたが、システム開発経費の過大計上などの問題を指摘され、事業は打ち切られた。問題の発端は総務省コンプライアンス室ホットラインへの通報である。2011年2月に「総務省の交付金事業であるICTふるさと元気事業(平成21年度第二次補正予算事業)の採択事業のうち、あるNPO法人が行っている事業について、補助金等の不適正な交付が行われるおそれがある」との通報を受けた(総務省コンプライアンス室「補助金等に係る予算執行の適正化確保について」2011年5月12日)。

この通報を契機として調査が行われた。3月1日には補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(補助金適正化法)第23条に基づく立ち入り検査がDCInに対して行われた(「総務省デタラメ予算配分 慶大教授、ジブリ映画のスタッフの名前も」AERA 2011年3月14日号)。

調査の結果、以下のような不適正な執行が疑われる状況がみられた。

第一に事業主体であるDCInと契約先企業による不透明な契約関係である。DCInはムーンビークスシネアーツアンドサイエンスと二子デジタルという企業に発注している。ムーンビークスシネアーツアンドサイエンスの社長はDCInの監事で、取締役はDCInの理事であった。二子デジタルの社長はDCInの理事で、その理事の自宅に登記上存在する会社であった。

第二にシステム開発経費の過大計上である。総務省が情報通信システム専門家によるシステム査定を実施したところ、事業主体が交付決定時に計上した経費を大幅に下回るものであることが判明した。

総務省は2011年5月13日、2009-10年度に実施した情報通信技術(ICT)関連事業で、NPO法人に対する補助金4億5900万円の使途に不適切な部分があったと発表した(「NPOへの補助金の使途に問題 総務省、ICT事業で」福井新聞2011年5月13日)。

DCInには世田谷区のデジタル映像コンテンツ産業誘致集積支援事業の補助金として約2000万円が支払われ、「二子玉川ライズ オフィス」に入居したが、資金調達困難を理由として6月に事業から撤退した。保坂展人・世田谷区長が6月3日にDCInの理事と会見した時に「経営的に成立しない」「形だけならやめてしまった方が良い」と結論付けるほど見込みのない状態で、税金の無駄遣いになる。世田谷区の議事録によると、太田直久理事は「今の学校の教育内容は、コンテンツの作り方として、アートやひらめきがある人の真似をするという普通の人でもできる工学的なアプローチがされていない」と発言している。デジタル映像コンテンツという言葉からのイメージとは異なり、クリエイティビティ―とは縁遠い事業であることが分かる。

世田谷区は支払い済みの補助金の返還を求めたが、DCInとの返還契約は大甘であった。毎月月末に16万円を5年間払う契約で、保証人や担保なしである。DCInは最初の1回しか弁済していない。



世田谷区の対応も不信感を増大させている。みんなの党・行革110番の問い合わせに対し、世田谷区の担当課長は「区長はDCIn側と会っていない」と虚偽の説明をした。10月4日の区議会決算特別委員会直前に、説明を訂正した(「課長が「頭真っ白」虚偽説明 世田谷区長ら平謝り」東京新聞2011年10月5日)。

さらに世田谷区は6月3日の会見の議事録がないと虚偽の説明を重ねた。実際には議事録は存在しており、18日の議会開会直前に「区長判断による情報提供」との理由で全議員に配布された。



そもそも二子玉川にデジタル映像コンテンツ産業を集積させる計画自体に合理性が乏しい。経済状況に逆行して大規模オフィスを建設する二子玉川ライズありきの計画である。二子玉川にデジタル映像コンテンツ産業を集積させる計画はボトムアップの需要を反映させたものではなく、上から作られたものであった。

それは経済産業省関東経済産業局の委託報告書『デジタルシネマを核とした次世代映像コンテンツ産業集積に関する産学連携コンソーシアム事業報告書』に記載されている。これは経済産業省が特定非営利活動法人ディジタルシネマ・コンソーシアム(DCCJ)に委託して作成したものである。5回の検討委員会が開かれ、1回目は2007年9月に開催されたが、当初から二子玉川にコンテンツ産業を集積させるという方針で検討されていた。

検討委員会には世田谷区もオブザーバーとして加わっている。ところが、世田谷区には一切の資料が残っていないことが議会の追及で明らかになった。さらに映像コンテンツ産業集積を具体化するために任意団体・産学連携デジタル映像コンソーシアムが設立され、世田谷区も委員を派遣したが、その資料もないという。



DCCJは問題のDCInと足並みを揃えて活動していた。青山友紀DCCJ理事長自体がDCCJとDCInとの関係の深さを認めている。

「DCCJが当初目標とした4Kデジタルシネマの技術開発促進、標準化、普及・啓発の活動はほぼ役割を果たすことができたと考えられます。そして、その技術基盤の上にデジタルコンテンツを創作するための手法の開発や普及・啓発、特にクリエータを育てる人材育成の重要が増していることに鑑み、新しいコンソーシアム、DCIn (Digital Contents Institute, ディジタルコンテンツインスティテュート)が2008年11月に設立(NPO法人化2009年6月)されました。DCCJとDCInは重複している会員も多いことから、一旦DCCJの活動を休眠し、DCInの活動に集中することが理事会、総会で了承され、2010年度から活動を休止しておりました」(「巻頭言 “ディジタルシネマコンソーシアムの活動再開にあたって”」特定非営利活動法人ディジタルシネマ・コンソーシアム・ニューズレター第12号、2011年9月)



平成24年度の総務省予算概算要求では「デジタルコンテンツの流通促進」に7.2億円を要求している。平成23年度当初予算は5.2億円である。内容は「我が国コンテンツの発信による経済活性化、コンテンツ製作・流通環境の整備、新しいコンテンツ流通プラットフォームの検討によりデジタルコンテンツの流通を促進」とある。二子玉川ライズに関係しないか要注意である。
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二子玉川デジタル・コンテンツ問題を聞く会


東京都世田谷区の住民団体「二子玉川の環境を守る会」メンバーの呼びかけで、「デジタル・コンテンツ問題って?桃野よしふみ区議に聞く会」が2011年12月24日、二子玉川地区会館で開催された。世田谷区の税金約2000万円が無駄遣いされたデジコン(デジタル・コンテンツ)問題について桃野・世田谷区議(みんなの党・世田谷行革110番)が解説した。

デジコン問題は世田谷区がデジタル映像コンテンツ関連企業を二子玉川周辺に集積させようとして、NPO法人ディジタル・コンテンツ・インスティテュート(DCIn)に補助金を交付したが、その1カ月後に成果を出さぬままDCIn撤退により事業が中止された問題である。桃野議員は世田谷区議会でデジコン問題を積極的に追及している(林田力「世田谷区議会でデジタル・コンテンツ問題が追及」PJニュース2011年10月25日)。

http://www.pjnews.net/news/794/20111020_7

桃野区議はデジコン問題について5つのポイントを指摘した。

第一にデジタル映像コンテンツ産業誘致集積支援事業の必要性である。二子玉川にデジタル映像コンテンツ産業を集積させようという構想は経済産業省が特定非営利活動法人ディジタルシネマ・コンソーシアム(DCCJ)に委託して作成した『デジタルシネマを核とした次世代映像コンテンツ産業集積に関する産学連携コンソーシアム事業報告書』(2008年)に記載されている。この報告書には検討委員として木村一重・東京急行電鉄開発事業本部エリア開発事業部二子玉川開発部施設計画担当課長、オブザーバーとして田中茂・世田谷区産業政策部長の名前がある。

桃野区議は「本当に世田谷区に、二子玉川に必要な事業だったか」と問題提起する。その上で「民意も何もなく、議会にも説明がないところで、場所も中身もスケジュールも決められた。二子玉川にデジタル映像コンテンツ産業を集積させることを住民も地元産業界も求めていない」と説明する。

報告書は世田谷区内に東宝スタジオ(成城)、円谷プロ(八幡山)、東京メディアシティ(砧)などの映像関連の事業所があることを二子玉川への立地の根拠とする。これに対して桃野区議は「世田谷区は南北交通が充実していない。これらの事業所との連携を考えているならば、小田急線沿線に立地することが適切」と批判し、「二子玉川ありきの構想ではないか」と結論付けた。

第二に世田谷区の事業者選定の問題である。デジタル映像コンテンツ産業誘致集積支援事業は民間主導で進めるとの名目で事業者の公募が行われ、5社の中からDCInが選ばれた。ところが、報告書77頁には「推進母体はコンソーシアムの初期メンバー(コアメンバー)から構成される」と記載されており、自分達が事業主体になるような書きぶりである。

実際、金子満・東京工科大学教授らDCInの役員の多くは検討委員のメンバーであった。これを桃野区議は「試験問題の作成者が試験を受けるようなもの」と表現し、フェアな選考がなされたかを疑問視した。

第三に世田谷区の管理・監督の問題である。DCInは契約関係には不透明な契約関係がある。DCInは二子デジタルという企業に施設運営や事務処理を委託していたが、二子デジタルの社長はDCInの理事で、その理事の自宅に登記上存在する会社であった。現実にDCInは総務省から数々の問題を指摘されている。

そもそも「DCInの事業計画に無理があった」と桃野議員は指摘する。DCInは「二子玉川ライズ オフィス」の約190平米のフロアを借り受け、そこをパーティションで区切るなどしてデジコン産業を誘致しようとした。DCInの事業計画によると会員企業の会費は年会費10万円と月会費1万2千円である。よって会員1社から得られる年間収入は24万4千円になる。

ところが、2011年度の会費収入は1573万8800円を見込んでいた。これは約65社の会員を集めなければならない計算になる。ところが、フロアは約190平米であるため、1社当たりの面積は約2.97平米となってしまい、企業の事務所として非現実的である。

フロアには保坂展人区長が「奥のセキュリティの部屋は理解できない」と発言したように意図不明な部屋もある。また、DCInが世田谷区デジタル映像コンテンツ産業誘致支援事業の一環として開催したセミナーも「大相撲アメリカ公演」「海外タレントとの交渉術」など、事業との関連性が疑われるものであった。

第四に世田谷区幹部職員の隠蔽体質である。「世田谷区は話を速く終わらせたくて仕方がない」という様子という。世田谷区の幹部職員は保坂展人区長がDCInと面会していたのに「面会していない」と虚偽説明した。

さらに議事録があるのに「議事録はない」「手書きのメモならばある」と回答を変遷させた。出てきた議事メモは大学ノートに書きなぐったようなもので、不審に感じた桃野議員は「絶対議事録がある」と考えて再度アタックしたところ、議事録の存在を認めた。

世田谷区の情報隠しの動機について桃野議員は「6月の段階で区長も副区長もDCInに問題があり、経営的に成り立たないことが分かっていた。ところが、区は議会には事業者は問題ないと言い続けてきた。その嘘を隠すため」と分析する。

第五に後始末の甘さである。資金繰り悪化というDCInの都合で事業が中止されたのだから、補助金2000万円は全額返還を求めることが筋である。区民の立場に立つならば1円でも多くの補助金を取り戻さなければならない。世田谷区としては損害賠償を求めるという理屈も成り立つ。

ところが、世田谷区が締結した債務弁済契約は総額約950万円、月々16万円の5年間払い、無担保無保証という甘い内容であった。しかも、DCInは最初に16万円を返済しただけで、2回目からは返済しない。この点について桃野議員は「裁判で最初から返済しないと最初から返済する意思はなかったとみなされる。1回目は返済すると払う意思があったが、払えなかったと認定されやすい。1回目だけ払うことが悪質な債務者の手口」と解説する。

世田谷区は二子玉川デジコン問題の検証委員会を立ち上げる(世田谷区産業政策部工業・雇用促進課「世田谷区デジタル映像コンテンツ産業誘致集積支援事業」2011年12月19日)。設置目的は以下のように述べる。

「本年6月に中止となった、世田谷区デジタル映像コンテンツ産業誘致集積支援事業について、この間の経過を調査・検証することにより、世田谷区の特色を活かした今後の都市型産業の誘致集積に資するため。」

これには「都市型産業の誘致集積に資する」ことを大目的に掲げたことにより、DCIn選定や監督、区幹部職員による情報隠しなどの問題解明が疎かになるではないかという懸念がある。

桃野区議は最後に「行政の監視は区議会議員の大事な仕事」と述べ、「税金の無駄遣いは絶対に許さない」と決意を表明した。

会場からは以下の意見が寄せられた。

「二子玉川再開発における補助金交付でも、再開発組合の請求通り、ほとんどノーチェックで交付される実態がある。それにもメスを入れて欲しい」

「二子玉川ライズの高層マンションの共用部にも税金が使われている。空き家だらけで、夜になっても全く電気が点かない部屋も多い。そのような建物に税金を使うことは無駄」

「これまで世田谷区はデジコン産業育成に傾斜し、地元の零細企業振興が疎かになっていた。しかし、デジコン問題後に区の態度が大きく変わった。以前は融資の相談も窓口で拒絶されることが多かった。桃野議員には感謝している」

デジコンの問題に気付いた桃野議員の着眼点の鋭さを評価する声も出た。これに対して桃野議員は「4月の統一地方選挙で初当選し、それまでは会社員であった。フレッシュな感覚があると思う」と答えた。

虚偽答弁の処分で工業・雇用促進課長が減給1か月、産業政策部長が戒告となったことには「それだけ」との声が出た。

林田力は以下のように述べた。

「二子玉川にデジタル映像コンテンツ産業を集積させるという計画自体が地元のニーズを無視している。事業は中止されたが、産業政策として残っているならば玉川高校跡地に二子玉川ライズのようなオフィスビルを建設しようという動きが将来生じかねない。二子玉川再開発も商業施設の集積という名目であるが、二子玉川ライズの店舗は地域住民に合わないものが多い。地域住民の視点での産業政策の変更を求めたい」
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世田谷区議会でデジタル・コンテンツ問題追及


世田谷区議会決算特別委員会


世田谷区議会決算特別委員会が2011年10月18日に開催され、渦中のデジタル・コンテンツ問題も追及された。これは世田谷区が進めてきたデジタル映像コンテンツ関連企業を二子玉川周辺に集積させる「デジタル映像コンテンツ産業誘致集積支援事業」が中止された問題である。

議会では生活者ネット・社会民主党の桜井純子議員が『デジタルシネマを核とした次世代映像コンテンツ産業集積に関する産学連携コンソーシアム事業報告書』を基に質問した。「報告書では検討当初から二子玉川にコンテンツ産業を集積させる方針が採用されているが、2007年9月の時点では世田谷区は具体的な議論もされていない。デジタル・コンテンツ事業の検討経緯をしっかりと明らかにしなければならない」と述べた。

これに対し、杉本亨・産業政策部長は時系列的な答弁をしたが、桜井議員は「表面上のことしか明らかになっていない」と苦笑した。

桜井議員はNPOの選考過程も問題視した。

「NPOの選定過程についても不明瞭と思っています。経営についてもマネジメントをする人間がいなかった。NPOに問題がある。マネジメント能力が欠けていたと自身が認めている。事務局長不在のNPOに任せていた。問題点を調査委員会で明らかにしていくべき。隠すことなく、全てを明らかにすべき。」

秋山由美子副区長「公募に5社が応募した。その中でDCInはコンセプトがしっかりしており、メンバーにも有名な教授がいたために選考当時は評価していた。外部委員を含めた検証委員会を立ち上げる。」

桜井議員「コンセプトがしっかりしていたことと有名な教授がいるということだけで、新しい産業を興すという事業を任せたことが問題。事務局長がいないところに任せたことが問題。どういう経緯で取り組むのか明らかにしてほしい。流れに乗ってしまった、新しいことに飛びついてしまったということではないか。よどみ、しがらみから出ていく政策に未来はない。区長の考えをお聞きしたい。」

保坂展人区長「後の教訓になるような調査ができる体制を作りたい」

日本共産党の村田義則議員「議会開会直前に配布される。手書きのメモが突然活字打ちの詳細な議事録になった。区の対応には失望している。二子玉川再開発地域と玉川高校跡地のことを書かれている。世田谷区の幹部が参加しているか」

杉本産業政策部長「区の幹部職員がオブザーバーとして参加した」

村田議員「職務として参加しているのですよね」

秋山副区長「5回参加した。公務で参加したと聞いている」

村田議員「世田谷区に情報公開請求したが、世田谷区が参加した形跡がない、文書や資料が一切ないとのことであった。幹部は資料を持っていないのか」

杉本産業政策部長「文書は保存されていないので、存在が確認できない」

村田議員「報告書はディジタルシネマ・コンソーシアム(DCCJ)が作成したが、ここは産学連携デジタル映像コンソーシアムという団体を2008年に設立している。これにも世田谷区の幹部が委員として参加していますが、それを確認したい」

杉本産業政策部長「資料が残されていない」

村田議員「一切の資料が世田谷区に残されていない。この団体が今はどうなっているか御存知か」

杉本産業政策部長「把握していない。現在の委員も存じません。」

村田議員「秘密裏に進めていたのですか。徹底した調査を求めたい」

みんなの党・世田谷行革110番の桃野よしふみ議員「補助事業で区民の税金が無駄遣いされた。区が繰り返しないと言っていた文書が全議員に配布された。」

秋山副区長「総務省の補助金圧縮により、資金金調達が困難な状態に陥った。研究者主体の組織であり、マネジメントをする人はいなかった。月々16万円の支払いにより、5年で完済する。7月に最初の納付が確認された。毎月末日が納付期限。8月分に支払いがない。督促状を出したが、9月分の納付もなく、債務弁済契約違反と判断した。メモは区長の判断で情報提供した。」

杉本産業政策部長「メモは同席した課長がパソコンで打った。理事側の発言について相手側の確認を取ったものではなかった。組織で共有する文書ではなく、開示の対象ではないと判断した。ご迷惑をおかけしたことをお詫びします。」

桃野議員「区長がNPO法人理事と会っていないなどの度重なる虚偽答弁、文書隠し。議会軽視ではないか」

板垣副区長「大変申し訳ありません。事情聴取などを行い、処分の是非も含めて判断する」

桃野議員「情報公開との区長の精神が徹底していない。情報公開条例に罰則を設けては如何か」

板垣副区長「罰則には様々な検討をする必要がある。罰則は今のところ考えていない。職員に対する研修などを通じて情報公開の徹底をしたい」

桃野議員「『先方の発言に確認が取れていないから出せない』は理由にならない。『先方の確認をとるまで待ってください』になるのではないか。文書を隠したいから虚偽の説明をしたのではないか。これを情報公開文書ではないなどと役人に言わしてはだめですよ、区長。行政文書ですよ。情報公開は区長の看板ですから。情報公開に対する区長の決意を聞かせて下さい。」

保坂区長「不可解です。非常に不適切です。質疑が始まるまでに配れと支持しました。徹底的に、ありとあらゆるものを出して検証する。」

桃野議員「何故、区長とNPO法人があったことを隠したのか。コンプライアンス精神が欠如して杜撰な体制であるとの話がされているから、文書を隠そうとした。区長と理事の会見で区はNPOに様々な問題があることを認識した。私は一貫してNPO法人が問題ある事業者と言ってきた。保証金も付けず、担保も付けない。自らのミスを隠そうとするあまり、情報を隠す区役所の姿がある。」

みんなの党・世田谷行革110番のすえおか雅之議員「区ぐるみの隠ぺい工作ではないか。経営的に成立しない杜撰な業者だった。区長が認識していた。区は補助金をドブに捨てた」
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二子玉川デジコン事件の債務弁済契約は地方自治法違反


田中優子区議は2011年11月28日、世田谷区議会・平成23年第4回定例会で「二子玉川デジコン事件の債務弁済契約は地方自治法違反」と主張した。

「二子玉川デジコン事件の債務弁済契約の違法性について質問する。この事業は区が補助金を出したものの、相手側の一方的な事情により、実施困難となり、廃止となった事件です。いい加減な法人を選定した区の責任は免れない。その後始末にも明らかな地方自治法違反が行われているということを指摘する。支払われた補助金は約2000万円である。

事業に成果はなく、相手側の一方的な事情で廃止されたのであるから、2000万円を返すことが筋である。それを956万3000円に減額して弁済契約を締結したと事後報告する区の姿勢は問題である。事業者側には2000万円を返済する資力がなく、区が譲歩に譲歩して支払い可能な約950万円で妥結したという点が実態である。これは明らかに和解契約を含んでいる。地方自治法第96条は和解契約を議会の議決事項と定めている。議会の承認なしに金額を負けることができないことは民主主義の大原則である。

しかも現実に僅かに16万円しか返済されていない。この弁済契約自体も杜撰であった。既に桃野議員が保証人も付けない、担保も取らないのかと追及している。支払方法では一括前払いから分割後払いにしたという譲歩も生じている。」

保坂展人区長「二子玉川の大規模開発については特に周辺住民から公共性・公益性の観点で強い要望もある。また、風害等の環境影響についての訴えもあることから、この双方について事業者との協議を始めている。その協議の中で公共的・公益的な要素への理解は得られていると聞いているが、詳細な詰めの作業は現在進行形である。二期工事への補助は地域住民にとっての公共性や公益性の向上が必要と考えている。図書館機能や公共空間の拡充について事業者との協議を進めている。」

秋山由美子副区長「NPO法人の財産は約1430万円と確定した。そのうちの約3分の1がNPO法人の自主財源であり、残りの約900万円を区が支出した財産と認定した。よって、納付すべき金額の減額など和解には該当しない。遅延損害金も契約書に明記している。責任については外部委員得職員で構成される検証委員会設置の準備をしており、できるだけ早い時期に立ち上げたい。」

田中議員「和解にあたる譲歩は一切行っていないとの認識自体が誤りである。事業が失敗し、残った財産が1400万円である。それならば1400万円を返せということが区民の立場に立った考えである。区は相手の立場を考えて譲歩してしまった。勝手に譲歩するなと主張する。会派は専門家の意見も取り入れて、地方自治法違反と考えている。区の見解は到底認められない。」(文責=林田力)
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二子玉川デジコン事業はDCInありきの事業


桃野よしふみ議員は2011年11月29日の世田谷区議会・平成23年第4回定例会でデジタル映像コンテンツ産業誘致集積支援事業はNPO法人ディジタル・コンテンツ・インスティテュート(DCIn)ありきの事業ではないかと追及した。

「デジタル映像コンテンツ産業誘致集積支援事業が中止に至る経緯や問題点について伺う。6月以降、委員会や本会議の場で様々な指摘をしてきた。NPO法人から返還された金額は16万円のみである。総務省からコンプライアンス上の問題を数々と指摘されている事業者である。世田谷区の事業者選定に問題がなかったのか。

経済産業省から『デジタルシネマを核とした次世代映像コンテンツ産業集積に関する産学連携コンソーシアム事業報告書』を入手した。報告書には二子玉川をデジタルコンテンツ集積地にするとされ、スケジュールまで書かれている。推進母体は特定非営利活動法人ディジタルシネマ・コンソーシアム(DCCJ)初期メンバーから出すとも書かれている。実際、DCInのメンバーと検討委員は重なっている。

自分達で二子玉川を集積地にするとデザインし、デザインした人達が補助金を受け取って事業を展開するという内容になった。報告書の検討委員会のメンバーには世田谷区の幹部職員も名を連ねている。世田谷区はNPO法人ありきで事業を進めた結果、事業が頓挫し、多額の補助金を失ったのではないか。検証委員会で検証するとのことだが。検証委員会が立ち上がった様子も見られない。

秋山副区長「民間の構想は、区の事業構築の参考にした。検証委員会については弁護士など外部委員の選任を進めている。」

桃野議員「事業者ありきではないならば、3年間の事業全体をDCInの問題で、中止にすることはおかしいのではないか」

杉本産業政策部長「DCInが中止を申し出たので、中止とした」(文責=林田力)


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